事務・総務の仕事で使うAI Copilot・NotebookLM のプロンプト例と注意点

お知らせやメールの下書き、社内規程への問い合わせ、議事録、経費の集計、見積書の比較など事務・総務の9つの場面で、ChatGPT、Copilot、Gemini、NotebookLM、Notta に頼むプロンプト例とデータの扱いをまとめた。

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この記事の要点

  • 事務・総務の仕事では、社内のお知らせや社外へのメールの下書き、社内規程への問い合わせへの回答、議事録、表の集計、見積書の比較、予定の登録に AI を使える。
  • 文書とメールの下書きには Microsoft Copilot、Gemini、ChatGPT、社内規程への質問と資料の比較には NotebookLM、会議の記録には Notta が、それぞれの機能から向いている。
  • 最初に気をつけるのは、社内の文書や社員の情報を入れる前のデータの扱いだ。個人向けのアカウントでは、設定によって入力が学習や人による確認に使われるツールがある。
目次6

この記事で扱うツール

値は TRAIL のファクトパック(2026年10月24日時点)と、各ツールの使い方の記事による。

ツール 得意なこと 無料の範囲 最安の有料プラン 会社で使うときのデータの扱い
ChatGPT 文章の下書き、ファイルの読み込み、表の集計とグラフ 無料版。GPT-6 でのテキストチャットは無制限。画像や音声などは上限あり Go ¥1,400/月 Business、Enterprise のワークスペースの内容は、初期設定で学習に使わない
Microsoft Copilot Word や Outlook の中での下書きと要約、文書の下書きの作成 個人向けの無料版。機能と使用量は限られる Microsoft 365 Personal ¥2,130/月 職場や学校のアカウントにはエンタープライズ データ保護が自動で適用され、プロンプトと応答は基礎モデルの学習に使わない
Gemini Gmail の下書き、メールやドライブの資料の検索、カレンダーへの予定の追加 無料。Gemini アプリの基本機能を使える Google AI Plus ¥725/月 エンタープライズ グレードのデータ保護がある Workspace のアカウントでは、人によるレビューにも学習にも使わない
NotebookLM 読み込ませた資料だけを根拠にした引用付きの回答、資料を比べる表 無料。ノートブック100件、1ノートブックあたりソース50件、チャット1日50回 Google AI Plus ¥725/月 Google Workspace のアカウントでは、人による確認にも学習にも使わない
Notta 会議の文字起こしと AI 要約 フリー。文字起こし月120分、1回3分まで プレミアム 月1,980円(税込)。年払いは月1,185円相当 「AI学習なし」はビジネス Plus とエンタープライズ

会社で対象の Microsoft 365 を契約していれば、Copilot Chat は追加料金なしで使える。Google AI のプランには Gemini アプリと NotebookLM の両方が含まれる。NotebookLM は2026年7月16日に名前が Gemini Notebook に変わった。この記事では旧名の NotebookLM で呼ぶ。

場面ごとの使い方

ここでのプロンプトは各ツールにこう頼めるという例だ。[ ] の中を自分の内容に差し替えて使う。TRAIL は出力を確かめていないので、回答の中身は必ず元の資料と照らし合わせる。

社内向けのお知らせを下書きする

健康診断や設備の点検のような社内向けのお知らせを、形をそろえて書きたいときだ。Microsoft Copilot は左上の「アプリとその他」アイコンから「作成」を選び、「下書きを作成する」で文書の下書きを作れる(Microsoft サポート)。プロンプトのボックスに次のように書く。

プロンプト
全社員に向けて、[行事や作業の名前]のお知らせを書いてください。
入れること:日時([日時])、場所([場所])、対象者([対象])、持ち物や準備([準備])、申し込みの期限([期限])、問い合わせ先([部署名と内線])
読み手は社内の全社員です。丁寧で簡潔な文面にし、見出しと箇条書きを使ってください。
渡した内容にないことは書かないでください。

組織のアカウントでは文書のスタイル、読み手の種類、長さも選べる。前回のお知らせのような手本があれば、「+ ファイルの追加」で添えておく。この機能には、対象の Microsoft 365 のサブスクリプションが必要だ。手順は Microsoft Copilot の使い方にある。

社外への依頼やお詫びのメールを下書きする

取引先や業者に、日程の変更のお願いやお詫びのメールを送るときだ。Gemini は Google Workspace をつなぐと、会話の中で Gmail の下書きを作れる(Gemini アプリ ヘルプ)。つないでから、次のように頼む。

プロンプト
[会社名]の[担当者名]さんに送るメールの下書きを作成してください。
用件:[用件(例:来月の定期点検の日程を[新しい候補日]に変えてほしい)]
理由:[理由を一言]
相手との関係:[長い付き合いの業者/初めての取引先]
丁寧で簡潔な文面にし、件名も付けてください。

できた下書きの下にある「Gmail で編集」を選ぶと、Gmail の作成画面に移る。下書きの文を選んで「もっと短く、簡潔にして」のように直し方を伝えることもできる。Gmail を使っていなければ、ChatGPT にも同じように頼める。OpenAI のガイドは「フォーマル」「親しみやすい」のような言葉でトーンを指定するよう勧めている。手順は Gemini の使い方にある。

長いメールのやり取りから返事が要ることを拾う

社内外とのメールのやり取りが長く続き、何が決まって何が残っているかを確かめたいときだ。Microsoft Copilot は Outlook の中でメールを要約できる。新しい Outlook ではメッセージの上部の「Summary by Copilot」を選び、クラシック Outlook では「Summarize」を選ぶ。職場のアカウントでは続けて Outlook の Copilot Chat に次のように頼める。

プロンプト
このメールのやり取りで、まだ決まっていないことと、私が返事をしなければならないことを箇条書きにしてください。
それぞれに、相手が求めている期限があれば添えてください。

要約では、やり取りの個々のメールがそれぞれおよそ1文にまとめられる。金額や日付のような細かい条件は、元のメールで確かめる。手順は Microsoft Copilot の使い方にある。

社内規程への問い合わせに答える

社員から届く出張の旅費や休暇の申請についての質問に答えるため、就業規則や社内規程を何度も調べるときだ。NotebookLM は読み込ませた資料を「ソース」とし、ソースのどこを使ったかを示す引用付きで答える(NotebookLM ヘルプ)。回答に使うのは、ソースに含まれるデータだけだ。規程の PDF や Google ドキュメントを1つのノートブックに入れ、次のように頼む。

プロンプト
[規程の名前]によると、[知りたいこと(例:出張の日当の申請期限)]はどうなっていますか。
該当する条文やページを引用して答えてください。
資料に書かれていない場合は、書かれていないと答えてください。

ソースが多いノートブックでは、質問に資料の名前を入れて知りたい点を具体的に書くと、関係の深い情報を探しやすくなる。Google ドライブから取り込んだソースは数分ごとに自動で同期されるので、規程を改定すればノートブックにも反映される。手順は NotebookLM の使い方にある。

社内のよくある質問の一覧を作る

同じ問い合わせが何度も届くので、規程やマニュアルをもとに社内向けのよくある質問の一覧を作りたいときだ。NotebookLM はソースを、よくある質問、学習ガイド、概要説明資料などのレポートにまとめられる。「Studio」パネルからレポートを作るほか、チャットで次のように頼める。

プロンプト
ソースにある[規程やマニュアルの名前]をもとに、社員から問い合わせの多そうな質問と答えを15組作ってください。
テーマは[経費の精算/休暇/備品の申請]に絞ってください。
答えには、根拠になる条文やページを引用してください。
ソースに書かれていないことは、答えに含めないでください。

残したい回答は「メモに保存」を選ぶと、表や引用を含めた元の形のままメモになる。Studio で作ったレポートは「Google ドキュメントにエクスポート」で書き出せる。書き出したファイルを直しても、ノートブックの中身には反映されない。チームで使うときは、ノートブックを「共有」から「閲覧者」の権限で渡せる。

会議の議事録を毎回同じ形で作る

定例会議や委員会の議事録を、毎回同じ形でまとめたいときだ。Notta は Zoom、Google Meet、Microsoft Teams、Webex の会議に Notta Bot を参加させて文字に起こし、AI 要約でまとめる(Notta のヘルプセンター)。AI議事録のツールだ。文字起こしが終わったノートの AI 要約エリアで「カスタム」を押し、テンプレート名とプロンプトを入れて「保存して生成」を押す。

プロンプト
## 会議の概要
- [会議名]で話し合われた主な議題を3つまで挙げる。
## 決定事項
- 会議で決まったことを箇条書きにする。
## ToDo
- [ ] 担当者と期限が発言から分かる作業を、担当者名と期限を添えて並べる。
## 持ち越しの課題
- 結論が出なかった議題を書く。
発言から分からない項目は「記録なし」と書く。

カスタムテンプレートはプレミアム以上で使え、保存したものは「テンプレート管理」から次の会議でも選べる。ヘルプは要約の前に文字起こしを直し、話者名を実名に変えておくよう勧めている。フリープランで文字起こしできるのは1回3分までなので、会議を通して記録するなら1回5時間まで使えるプレミアム以上が要る。録音ファイルがあるなら、ChatGPT の有料プランで音声ファイルを添付して議事録を頼む方法もある。手順は Notta の使い方にある。

備品や経費の記録を集計する

備品の購入や経費の記録から、部署ごと、月ごとの合計をつかみたいときだ。ChatGPT はスプレッドシートや CSV のデータを集計し、表やグラフにできる(OpenAI のヘルプセンター)。記録のファイルを添付して、次のように頼む。

プロンプト
添付した[ファイル名]は、[期間]の[備品の購入/経費]の記録です。
[部署の列]ごとに、[金額の列]の合計を月別に集計し、表にしてください。
次に、[品目の列]ごとの合計の上位5つを棒グラフにしてください。
計算に使った前提も書いてください。

ヘルプは使ってほしい列、計算、まとめ方、グラフの種類を指定するよう勧めている。1行目に分かりやすい列見出しを置き、1件を1行にした表のほうが分析しやすい。無料版では、ファイルのアップロードは1日3ファイルまでだ。手順は ChatGPT の使い方にある。

複数の見積書を同じ項目で比べる

備品や業務の委託先を選ぶため、複数の会社の見積書を同じ項目で並べたいときだ。NotebookLM はソースをデータテーブルにまとめられる。見積書をソースに追加し、「Studio」パネルの「データテーブル」で鉛筆アイコンを選び、プロンプト欄に次のように書く。

プロンプト
各社の見積書を比べる表を作ってください。
行:会社名
列:[合計金額]、[納期]、[保守の条件]、[支払い条件]、[見積もりの有効期限]
資料に記載がない項目は空欄にしてください。

ヘルプは行と列の内容を書くと、目的に合った詳しい表になると説明している。できた表は「Google スプレッドシートにエクスポート」で書き出せ、引用文献は2つ目のタブに入る。データテーブルはスマホのアプリではまだ作れないので、パソコンのブラウザで使う。手順は NotebookLM の使い方にある。

案内のメールから予定をカレンダーに入れる

研修や説明会の案内のメールを受け取り、日時と申し込みの締め切りを予定に入れておきたいときだ。Gemini は Gmail や Google カレンダーにつなぐと、メールの検索や予定の作成を会話で頼める(Gemini アプリ ヘルプ)。Google Workspace をつないで、次のように頼む。

プロンプト
Gmail で[差出人]から届いた[研修や説明会の名前]の案内メールを確認し、日時と場所を私のカレンダーに予定として追加してください。
申し込みの締め切りがあれば、その日の朝9時に別の予定として入れてください。

Gemini は古いメールの情報を使うなど、間違えることがある。回答のあとに出るソースを選んで、元のメールを確かめる。手順は Gemini の使い方にある。

社内の情報を入れる前に

社内規程、見積書、社員の名前が入った名簿や記録を入れる前に、使うプランでデータがどう扱われるかを確かめる。各ツールの公式の説明は次のとおりだ。

ChatGPT

個人向けのアカウントでは、設定によって会話がモデルの改善に使われる場合がある。止めるときは「設定」→「データコントロール」で「すべての人のためにモデルを改善する」をオフにする。オフにしても、回答に「いいね」や「よくないね」を付けると、その会話全体が学習に使われることがある。一時チャットは履歴に残らず、モデルの改善にも使われない。Business、Enterprise、Edu のワークスペースの内容は、初期設定ではモデルの学習に使われない(OpenAI のヘルプ「ChatGPT のデータ管理」による)。

Microsoft Copilot

2026年8月18日からの新しい Copilot アプリでは、個人のアカウントのプロンプト、応答、ファイルの内容は、基礎モデルのトレーニングに使われない。職場や学校のアカウントでは、エンタープライズ データ保護が自動で適用される。プロンプトと応答は基礎モデルのトレーニングに使われないが、記録され、IT の管理者が検索や監査のツールで見られる(Microsoft サポートの「職場または学校で Microsoft Copilot Chat を使用する場合のデータ保護」などによる)。

Gemini

個人のアカウントでは、チャットの一部を人間のレビュアーがレビューし、Google のサービスの改良に使うことがある。ヘルプはレビュアーに見られたくない機密情報を入力しないよう求めている。止めるときは「設定とヘルプ」→「アクティビティ」を開き、上部の「オン」から「オフにする」をクリックする。オフにしても、会話は最長72時間アカウントに残る。エンタープライズ グレードのデータ保護がある Workspace のアカウントでは、チャットとアップロードしたファイルが人間にレビューされることも、生成 AI モデルの改良に使われることもない(Gemini アプリ ヘルプ「Gemini アプリのプライバシー ハブ」などによる)。

NotebookLM

個人のアカウントではフィードバックを送らない限り、ノートブックの内容が Google の基盤モデルの学習に直接使われることはない。高評価や低評価のフィードバックを送ると、プロンプト、ソース、出力などが集められ、訓練を受けたチームが確認する。Google Workspace のアカウントでは、フィードバックを送った場合でも、アップロード、質問、回答が人によって確認されることも、AI モデルの学習に使われることもない(NotebookLM ヘルプ「Gemini Notebook のプライバシーと利用規約」による)。

Notta

Notta に音声認識エンジンを提供する国内のパートナー企業が、音声と認識結果からランダムに選んだデータを、エンジンの学習に使う。音声認識の学習に使わせないのは、「AI学習なし」のビジネス Plus とエンタープライズだ。どのプランでも、音声認識以外の AI 機能にはデータを学習に提供していない。データは東京のデータセンターに保管される(Notta のヘルプ「AI学習について」などによる)。

気をつけること

回答が間違っていることがある

AI が事実と違う内容をもっともらしく答えることをハルシネーションという。OpenAI のヘルプは、ChatGPT が誤った情報や、存在しない引用や出典を出すことがあると説明し、回答を初稿として使うよう勧めている。Copilot の使用条件は、答えが正確でない可能性があるとしている。Google のヘルプは、Gemini アプリが間違えることがあるとし、NotebookLM も不正確な情報を示すことがあると説明している。Notta の利用規約は、音声認識の性質上、会話の完全なテキストを作ることは保証しないと定める。社員に伝える規程の答えや、見積もりの金額と日付は、送る前に元の文書で確かめる。

個人情報や社員の情報の扱い

社員の名前や連絡先、評価や健康に関わる情報を入れる前に、社内のルールで認められているかを確かめる。名簿や記録の表を添付するなら、集計に要らない名前や社員番号の列は先に外しておく。

会議を記録するときは、参加者に知らせる。Notta Bot は会議の参加者の一覧に表示され、録音中であることを伝えるバナーを出す設定もある。デスクトップ版の Botなし録音では、他の参加者に文字起こしされていることは通知されない。Notta のヘルプは、国や地域によっては録音に参加者全員の同意が必要になる場合があると説明している。録音する前に必要な同意を得るのは利用者の責任で、Notta は利用者に代わって同意を確かめない。

社内ルールの確認

個人向けの規約には、仕事での利用に関わる条件がある。個人の Microsoft アカウントの使用条件は、Copilot を個人の利用のためにだけ使えるとしている。この使用条件は職場や学校のアカウントには適用されない。会社向けのプランでは、管理者が使える機能を決める。ChatGPT の Business と Enterprise では、管理者がメンバーの使えるモデルや、アプリとメモリの設定を決められる。Gemini と NotebookLM を仕事用のアカウントで使うには、組織の管理者がアクセスを有効にしている必要がある。どのツールとプランを仕事に使ってよいかは、社内の情報システムの担当や規程で確かめる。

よくある質問

無料でどこまで試せますか

5つとも無料の範囲がある。ChatGPT の無料版はテキストチャットが無制限で、ファイルのアップロードは1日3ファイルまでだ。NotebookLM は無料でノートブック100件、チャット1日50回まで使える。Notta のフリープランは文字起こしが月120分で、1回3分までになる。

社内規程を AI に読ませても大丈夫ですか

ツールとアカウントによって扱いが違う。NotebookLM は Google Workspace のアカウントなら人による確認にも学習にも使わない。個人のアカウントでも、フィードバックを送らない限り基盤モデルの学習に直接は使わない。規程を入れてよいかは社内の担当部署に確かめる。

会議の議事録を作るには何が要りますか

Notta なら、会議を通して記録するにはプレミアム以上が要る。フリープランは1回3分までしか文字起こしできない。ChatGPT で録音ファイルを文字にするときは、有料プランが要る。どちらでも、録音する前に参加者の同意を得ておく。

日本語で使えますか

使える。ChatGPT は画面が日本語に対応し、Microsoft Copilot はサポートの対応言語の一覧に日本語が入っている。Gemini のウェブアプリは日本語を含む40を超える言語に、NotebookLM は80以上の言語に対応する。Notta は画面が日本語で、文字起こしは58言語に対応する。

会社の Microsoft 365 や Google Workspace があれば使えますか

対象の Microsoft 365 を契約していれば、Copilot Chat は追加料金なしで使える。ただし、社内のメールや資料を横断して使うには、Microsoft 365 Copilot のライセンスが要る。Google Workspace では、Business Starter や Enterprise Essentials などのエディションに NotebookLM がコアサービスとして含まれる。どちらも、管理者が有効にしているかを確かめる。

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TRAIL の年表(重要度2以上)から作成。2026.10.06 まで。

出典

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