GPTとは?意味・仕組みとモデルの年表(2026年11月時点)
GPT
Generative Pre-trained Transformer
GPT とは、Generative Pre-trained Transformer の略として広く使われる、OpenAI が大量の文章で事前学習させた言語モデルの系列の名前のこと。
要するに
- 2018年の最初の GPT は、事前学習と小さなデータでの微調整の2段で作られた
- GPT はモデルの系列の名前で、ChatGPT はそれを使う OpenAI のサービスだ
- TRAIL の DB で最も新しい現行モデルは GPT-6.1 Terra(2026年10月26日)
最終確認

GPT と ChatGPT の主なモデルの公開
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最初の GPT から InstructGPT までの論文
- 初代GPT 論文の解説:生成的事前学習から用途別調整への転移Improving Language Understanding by Generative Pre-Training
- GPT-2 論文の解説:次語予測だけで試したゼロショット転移Language Models are Unsupervised Multitask Learners
- GPT-3の少数例学習は何を示したか 2020年の原論文を読むLanguage Models are Few-Shot Learners
- InstructGPTの原論文を読む 人の評価で応答はどう変わったかTraining language models to follow instructions with human feedback
使えるツール
目次8
ひとことで言うと
GPT は OpenAI が作る言語モデルの系列の名前で、「Generative Pre-trained Transformer」の略として広く使われている。この展開形は、Google の研究者による BERT の論文が、OpenAI の最初のモデルを「Generative Pre-trained Transformer(OpenAI GPT)」と呼んだ例に見られる。2018年の OpenAI の最初の GPT の発表には、この展開形は出てこない。Transformer という仕組みのモデルを、大量の文章で前もって学ばせ(事前学習)、文章を生成させる。
身近な例は ChatGPT だ。ChatGPT は OpenAI のサービスの名前で、その中で答えを作っているのが GPT-6 Sol や GPT-6 Luna のような GPT の名前を持つモデルだ。
仕組み
OpenAI の発表と論文を年の順に並べると、GPT の作り方には次の4段が出てくる。
- 事前学習:大量の文章で、次に来る単語を予測するように学ばせる。2018年6月11日の最初の GPT の発表は、言語モデリングを学習の信号にして、大量のデータで教師なしの方法で Transformer を学ばせたと書いている。2023年3月14日の GPT-4 の発表も、これまでの GPT モデルと同様に、文書の「次の単語」を予測する形で学習したとしている。
- 微調整(ファインチューニング):学習済みのモデルを、特定の作業のデータで追加で学ばせる。最初の GPT は、ずっと小さい教師あり学習のデータセットで微調整して、個別の作業を解かせた。
- 指示に従わせる調整:人が書いた手本の回答と、人が付けた回答の順位を使って調整する。OpenAI は2022年1月27日に、この方法(RLHF、人のフィードバックによる強化学習)で GPT-3 を調整した InstructGPT を発表した。
- 答える前に考える:2024年9月12日の OpenAI o1-preview は、回答を生成する前により長い時間をかけて考えるように訓練したモデルだ。2025年8月7日の GPT-5 は、速く答えるモデル、深く推論するモデル(GPT-5 thinking)、どちらを使うかを決めるルーターを組み合わせたシステムとして発表された。
規模も大きくなった。2019年2月14日の GPT-2 は15億のパラメータ(学習で調整する数値)を持ち、800万のWebページで学んだ。OpenAI は、GPT-2 を GPT の直接の拡大版で、パラメータも学習データも10倍を超えると説明している。2020年5月28日の GPT-3 は1,750億のパラメータを持ち、論文は、それまでのスパースでない言語モデルの10倍だとしている。論文では、GPT-3 は微調整をせず、作業の説明と少しの例を文章で与えるだけで、多くの言語処理のデータセットで高い性能を示した。
表で見る最新の状況
上の年表は、TRAIL の DB から、ChatGPT と GPT のモデルの主な公開を古い順に並べたものだ。論文の一覧は、最初の GPT から InstructGPT までの4本の論文を解説した TRAIL の研究記事だ。
ChatGPT は2022年11月30日に研究プレビューとして公開された。OpenAI は、2022年初頭に学習を終えた GPT-3.5 シリーズのモデルを微調整したもので、InstructGPT の類似モデルだと説明している。その後、2023年3月14日に GPT-4、2024年5月13日に GPT-4o、2025年8月7日に GPT-5 が出た。GPT-4 は、画像とテキストを入力に取り、テキストを出力するマルチモーダルなモデルとして発表された。
GPT-6 の世代は、2026年9月3日の GPT-6 Astra から始まった。9月22日に GPT-6 Sol と軽量な GPT-6 Luna、9月29日に GPT-6.1 Sol、10月26日に GPT-6.1 Terra が続いた。TRAIL の DB では、ChatGPT の現行モデルのうち最も新しいのは2026年10月26日公開の GPT-6.1 Terra だ。Terra は ChatGPT Work と Codex で使え、Chat 画面では使えない。11月5日には、承認を得た組織だけが API で使えるセキュリティ向けの GPT-6-Cyber も公開された。
DB の仕様では、ChatGPT の現行の5モデルはどれもコンテキストウィンドウ(一度に読める量)が1,050,000トークンで、テキストと画像を入力にとる。API の料金(100万トークンあたり)は次のとおりだ。仕様の確認日は2026年10月23日(GPT-6.1 Terra だけ11月1日)。
| モデル | 公開日 | 入力 | 出力 |
|---|---|---|---|
| GPT-6.1 Terra | 2026年10月26日 | $1 | $5 |
| GPT-6.1 Sol | 2026年9月29日 | $2 | $10 |
| GPT-6 Astra | 2026年9月3日 | $10 | $50 |
| GPT-6 Sol | 2026年9月22日 | $2 | $10 |
| GPT-6 Luna | 2026年9月22日 | $0.1 | $0.5 |
どれも、入力が27.2万トークンを超えると入力は2倍、出力は1.5倍になる。
GPT のモデルは OpenAI のツールの外でも使われている。上の「使えるツール」の表のとおり、GitHub Copilot は GPT-6.1 Sol を Pro+ 以上と Business、Enterprise で使えるようにしている。Notion AI は GPT-6.1 Sol と GPT-6 Luna を載せている。ツールの料金の確認日は2026年10月19日から24日だ。
GPT と ChatGPT の違い
| GPT | ChatGPT | |
|---|---|---|
| 何の名前か | OpenAI の言語モデルの系列 | OpenAI の対話型のサービス |
| 始まり | 2018年6月11日(最初の GPT の発表) | 2022年11月30日(研究プレビュー) |
| 使い方 | API や、ChatGPT、Codex、他社のツールの中で | Web、アプリで会話する |
| 例 | GPT-4、GPT-5、GPT-6 Sol、GPT-6.1 Terra | Free、Go、Plus、Pro などのプラン |
| 料金の単位 | API ではトークンあたり | プランごとの月額 |
ChatGPT のプランによって、使われる GPT のモデルが変わる。TRAIL の年表では、2026年10月7日に ChatGPT の Chat 画面で Plus 以上に GPT-6 Sol の展開が始まった。Free と Go には、翌日から GPT-6 Luna を順次広げるとした。
GPT は OpenAI がモデルに付けている名前で、LLM(大規模言語モデル)全般の呼び名として決まっているものではない。TRAIL の DB では、Anthropic のモデルは Claude Opus 5.5、Google のモデルは Gemini 4 Argon のように、各社が別の名前を付けている。GitHub Copilot のモデルの一覧には、GPT-6.1 Sol と、Claude や Gemini のモデルが並んでいる。Notion AI の一覧には、GPT のモデルと Anthropic の Opus 5.5、Sonnet 5.5 がある。
仕事でどう関係するか
ツールに表示されるモデル名を読むとき
TRAIL の DB にあるツールのモデル一覧では、「GPT」で始まる名前はどれも OpenAI のモデルだ。GitHub Copilot や Notion AI のモデルの一覧には、OpenAI のモデルとほかの会社のモデルが並んでいる。社内の規程で使ってよい提供元が決まっているなら、名前を手がかりにして、ツールの説明で提供元を確かめる。
API の費用を見積もるとき
GPT-6 の世代は、同じ世代でもモデルごとに料金が違う。上の表の100万トークンあたりの料金を100で割ると、1万トークンあたりの料金になる。GPT-6.1 Terra は入力$0.01、出力$0.05、GPT-6 Luna は入力$0.001、出力$0.005、GPT-6 Astra は入力$0.1、出力$0.5だ。長い資料を読ませて入力が27.2万トークンを超えると、料金の単価が上がる点も見積もりに入れる。
古い資料のモデル名を読むとき
2026年1月29日に、OpenAI は GPT-4o、GPT-4.1、GPT-4.1 mini、OpenAI o4-mini を2月13日に ChatGPT から終了すると発表した。社内の手順書に GPT-4o を前提にした操作が書かれていれば、いまの ChatGPT では同じモデルを選べない。手順書を直すときは、次のように聞くと、書き換える箇所を洗い出せる。
次の社内手順書のうち、特定の AI のモデル名(GPT-4o など)を前提にしている箇所を抜き出してください。
箇所ごとに、モデル名を書かずに済む言い方の案を1つずつ書いてください。注意点と限界
性能の数字の多くは、OpenAI 自身の発表による。たとえば GPT-6 Astra の発表は、FrontierMath Tier 4 で98%のスコアを記録したとしている。自分の業務のデータで同じ結果が出るとは限らない。
名前に「GPT」が付かない OpenAI のモデルもある。OpenAI は o1 の発表で、カウンターを1に戻してシリーズを「OpenAI o1」と名付けたと書いた。2025年8月の GPT-5 は、深く推論するモデル(GPT-5 thinking)を含むシステムとして発表された。
調整で何でもできるようになるわけではない。GPT-4 の発表は、モデルの能力の多くは事前学習の段階で身につき、RLHF で試験の成績は上がらないと書いている。InstructGPT の発表は、調整に使う計算とデータは事前学習の2%未満だとしている。
よくある質問
GPT は何の略か
Generative Pre-trained Transformer の略として広く使われている。Google の研究者による BERT の論文が、OpenAI の最初のモデルをこの名前で呼んでいる。最初の GPT の論文の題名は「Improving Language Understanding by Generative Pre-Training」で、OpenAI の発表にはこの展開形は出てこない。
GPT と ChatGPT は同じものか
違う。GPT は OpenAI の言語モデルの系列の名前で、ChatGPT はそのモデルを使って会話できるサービスの名前だ。2026年10月7日に、ChatGPT の Plus 以上で GPT-6 Sol の展開が始まった。
GPT は LLM と同じ意味か
GPT は LLM の一つの系列で、OpenAI のモデルに付く名前だ。Anthropic の Claude や Google の Gemini も LLM だが、モデル名に GPT は付いていない。
いちばん新しい GPT は何か
TRAIL の DB では、ChatGPT の現行モデルで最も新しいのは2026年10月26日公開の GPT-6.1 Terra だ。11月5日には、承認を得た組織だけが API で使える GPT-6-Cyber も公開された。GPT-6 世代の最上位モデルは、2026年9月3日公開の GPT-6 Astra だ。
GPTs とは何か
ChatGPT の機能の名前だ。OpenAI は2023年11月6日に、指示、追加の知識、各種の機能を組み合わせて自分用の ChatGPT を作れる GPTs を発表した。モデルの系列の GPT とは別のものを指す。
関連する用語
- 用語:LLM(大規模言語モデル)、Transformer、生成AI、基盤モデル、推論モデル、RLHF、教師あり学習
- 研究記事:初代 GPT、GPT-2、GPT-3、InstructGPT
- ツールと使い方:ChatGPT、Codex、GitHub Copilot、Notion AI、ChatGPT の使い方
出典
- Improving language understanding with unsupervised learningOpenAI
- Better language models and their implicationsOpenAI
- Language Models are Few-Shot LearnersarXiv
- BERT: Pre-training of Deep Bidirectional Transformers for Language UnderstandingarXiv
- 言語モデルを指示に従わせるためのアライメントOpenAI
- ChatGPT が登場OpenAI
- GPT-4OpenAI
- OpenAI o1-preview が登場OpenAI
- GPT-5 が登場OpenAI
- GPT-6 Astra:新世代の応答性能OpenAI
- 公開
- 執筆
- TRAIL編集部(編集方針)