コンテキストウィンドウとは?意味・仕組みと主要モデルの長さ一覧(2026年10月時点)
コンテキストウィンドウ
Context Window / コンテキスト長
コンテキストウィンドウとは、AIモデルが1回の応答をつくるときに参照できる文章の範囲のこと。指示、会話、資料に加え、出力もこの範囲に入り、長さはトークンで数える。
要するに
- 指示、会話、添付資料、ツールの結果に加えて、AIの出力も同じ範囲に入る
- TRAILの表では、主要モデルの多くが100万トークン前後の長さで並ぶ
- 長く入れるほど正確とは限らず、長い入力は料金が上がるモデルもある
最終確認

主要モデルのコンテキスト長
| モデル | 提供元 | コンテキスト長(トークン) | 確認日 |
|---|---|---|---|
| OpenAI | 1,050,000 | ||
| OpenAI | 1,050,000 | ||
| OpenAI | 1,050,000 | ||
| OpenAI | 1,050,000 | ||
| 1,048,576 | |||
| 1,048,576 | |||
| 1,048,576 | |||
| Meta | 1,048,576 | ||
| Meta | 1,048,576 | ||
| Anthropic | 1,000,000 | ||
| Anthropic | 1,000,000 | ||
| Anthropic | 1,000,000 | ||
| Anthropic | 1,000,000 | ||
| DeepSeek | 1,000,000 | ||
| DeepSeek | 1,000,000 | ||
Grok 4.7 | SpaceXAI(旧 xAI) | 500,000 | |
Grok 4.6 | SpaceXAI(旧 xAI) | 500,000 | |
Grok 4.5 | SpaceXAI(旧 xAI) | 500,000 | |
Sakana Namazu | Sakana AI | 256,000 |
原論文と関連研究
- Lost in the Middle 論文の解説:長い文脈で情報の位置が回答に与える影響Lost in the Middle: How Language Models Use Long Contexts
- RULER 論文の解説:長い文書を扱う文脈長の実力を測るRULER: What's the Real Context Size of Your Long-Context Language Models?
- Longformer 論文の解説:局所と全体の注意を組み合わせて長文を読むLongformer: The Long-Document Transformer
- FlashAttention原論文を読む 注意計算のメモリ移動を減らすFlashAttention: Fast and Memory-Efficient Exact Attention with IO-Awareness
目次8
ひとことで言うと
コンテキストウィンドウは、AI が1回の応答をつくるときに参照できる文章の範囲のことだ。AI への指示、それまでの会話、添付した資料に加えて、AI がこれから書く答えもこの範囲に入る。長さはトークン(AI が文章を数える単位)で数え、モデルごとに上限が決まっている。
Anthropic のドキュメントは、モデルにとっての「作業用の記憶」と説明している。Google は人の短期記憶にたとえている。たとえば契約書の全文を貼って質問するときは、契約書と質問と答えを足した長さが上限に収まる必要がある。
仕組み
- リクエストに含めたものは、すべて数えられる。Anthropic によると、システムプロンプト(AI に前提を伝える指示)、会話のメッセージ、ツールの結果、画像、文書、ツールの定義が入る。
- AI が書く出力も同じ範囲を使う。Claude では拡張思考(答える前に考える過程)のトークンも数える。Google の Gemini 4 Argon は100万トークンの範囲を入力、思考、出力で分け合う。
- 会話が続くと、それまでの発言と答えが次の入力に積み上がる。Anthropic の説明では、前のターンはそのまま残る。
- 上限を超えると処理が止まる。Claude では入力だけで上限を超えると「prompt is too long」というエラーが返る。claude.ai のようなチャット画面では、古いものから順に外して範囲を保つこともある。
表で見る最新の状況
上の表は、TRAIL が各社の公式ドキュメントから集めた19モデルのコンテキスト長を、長い順に並べたものだ。確認日は2026年10月12日から10月24日。
- GPT-6.1 Sol、GPT-6 Astra、GPT-6 Sol、GPT-6 Luna は1,050,000トークン。
- Gemini 4 Argon、Gemini 3.8 Flash、Gemini 3.1 Pro と、Meta の Muse Wonder、Muse Spark 1.3 は1,048,576トークン。
- Claude Opus 5.5 など Claude の4モデルと、DeepSeek-V4.1-Flash、DeepSeek-V4-Pro は1,000,000トークン。
- Grok 4.7、Grok 4.6、Grok 4.5 は500,000トークン、Sakana Namazu は256,000トークン。
Google のドキュメントによると、以前の生成モデルは一度に8,000トークンしか扱えず、その後のモデルで32,000や128,000に広がった。TRAIL の表では、Grok の3モデルと Sakana Namazu を除くモデルが100万トークン前後の値で並ぶ。
コンテキストウィンドウと学習データ、RAG の違い
| コンテキストウィンドウ | 学習データ | RAG(検索拡張生成) | |
|---|---|---|---|
| 指すもの | 応答をつくるときに参照できる文章の範囲。応答そのものも含む | モデルを学習させるときに使った大量のデータ | 関連する情報を検索して、その都度モデルに渡す技術 |
| 中身の例 | システムプロンプト、会話、ツールの結果、画像、文書、出力 | 学習に使った大量のデータ | ベクトルデータベースなどから検索した情報 |
| 上限との関係 | 上限そのもの | コンテキストウィンドウとは別のもの | 範囲が小さいときの対策として使われてきた |
Anthropic は、コンテキストウィンドウが学習に使った大量のデータとは別のものだと書いている。Google は、範囲が小さいモデルでは古いメッセージを消す、内容を要約する、ベクトルデータベースで RAG を使うといった工夫が必要になることが多いと説明している。
仕事でどう関係するか
長い契約書や報告書を一度に読ませられるか
Google は100万トークンを「1行80文字のコード5万行」「平均的な長さの英語の小説8冊分」と例示している。どちらも英語の目安なので、日本語の資料がどれだけ入るかは、実際に数えて確かめる必要がある。Claude や Gemini の API には、送る前にトークン数を数える機能がある。
Claude では1回のリクエストに画像か PDF のページを600まで入れられる(コンテキストが20万トークンのモデルは100まで)。Anthropic は大きな文書をたくさん送ると、トークンの上限より先にリクエストの大きさの上限に達することがあるとしている。
Google は、長い資料を渡すときに質問をプロンプトの最後に置くと、モデルの性能が上がることが多いとしている。
(ここに契約書の全文を貼る)
上の契約書から、解約の条件と違約金に関する条項を抜き出し、条項番号つきで一覧にしてください。長い会話で前の話を忘れたように見えるとき
会話が長くなると、範囲の上限に近づく。チャット画面によっては、古い発言から順に範囲の外へ出す。範囲に入る量が多いほどよいとは限らず、Anthropic はトークン数が増えると正確さが落ちると書いている。同社は範囲にどれだけ入るかと同じくらい、何を入れるかを選ぶことが大事だとしている。
API の費用と待ち時間を見積もる
範囲に入れたトークンは毎回のリクエストの入力として数えられる。Google はクエリが長いほど最初のトークンが返るまでの時間が長くなると説明している。同じ資料に何度も質問するなら、コンテキストキャッシュ(同じ入力を保存して使い回す仕組み)で費用を下げられる。ただし Anthropic によると、キャッシュした部分も範囲を使うことに変わりはない。料金の数字はAPI料金の比較にまとめている。
注意点と限界
- コンテキスト長が同じでも、長い入力の料金は同じではない。TRAIL の DB では、GPT-6 系は入力が27.2万トークンを超えると入力の料金が2倍、出力が1.5倍になる。Claude Haiku 5.5 は入力が10万トークンを超えると高くなり、Gemini 3.1 Pro は20万トークンを超えると高くなる。Grok の3モデルは20万トークンを超えるリクエストが別料金だ。
- 出力の上限は別に決まっている。Claude の100万トークンのモデルは、1回に出力できるのが最大128,000トークンだ。
- Google は探す情報が1つでなく複数あると、モデルの正確さが変わると書いている。
- 表の値は確認日の時点で各社の公式ドキュメントに書かれていたものだ。
よくある質問
コンテキストウィンドウの目安はどのくらいか
TRAIL の表では主要モデルの多くが100万トークン前後で、Grok の3モデルは500,000トークン、Sakana Namazu は256,000トークンだ。Google は100万トークンを英語の小説8冊分と例示している。日本語の文書でどれだけ入るかは、各社のトークンを数える機能で確かめるとよい。
上限を超えるとどうなるか
Claude では入力だけで上限を超えるとエラーが返る。Claude 4.5 以降のモデルは生成の途中で上限に達すると、止まった理由を返して出力を止める。チャット画面では古い発言から順に外して会話を続けることがある。
出力もコンテキストウィンドウに含まれるか
含まれる。Anthropic は応答そのものも範囲に入ると説明している。Gemini 4 Argon は100万トークンを入力、思考、出力で分け合う。
長ければ長いほどよいのか
長いほど多くの資料を一度に渡せる一方、Anthropic はトークン数が増えると正確さが落ちると書いている。Google はクエリが長いほど最初の応答までの時間が長くなると説明し、渡す必要のないトークンは渡さないよう勧めている。
コンテキストウィンドウが長くなれば RAG は要らないのか
Google は、要約や RAG といった工夫は特定の場面では今も有効だとしている。そのうえで、範囲が広いモデルでは、関連する情報をすべて先に渡す方法も選べると説明している。
関連する用語
- トークン:コンテキストウィンドウの長さを数える単位
- LLM(大規模言語モデル):コンテキストウィンドウを持つモデルの種類
- AIエージェント:長く続く作業で、コンテキストの管理が必要になる
- AIモデルのAPI料金比較:コンテキスト長と料金を同じ表で見られる
- ツール:Claude、ChatGPT、Gemini
出典
- 公開
- 執筆
- TRAIL編集部(編集方針)

