Google の「Gemini API CLI」ベータ公開 開発AIから Gemini を呼べる
Google は2026年10月27日、Gemini API をコマンドで使う「Gemini API CLI」をベータで公開した。開発AIから画像や動画の生成、ファイルの分析を頼める。料金と提供地域は書かれていない。

この記事の要点
- Google は2026年10月27日、Gemini API をコマンドで呼び出すツール「Gemini API CLI(gemini-api)」をベータ版で公開した。
- Claude Code や Cursor のような開発AI、スクリプト、CI(テストや配布を自動で回す仕組み)から Gemini を使いたい開発者に関係する。
- Google AI Studio で作る API キーで使う。料金と提供地域は、公式のページに書かれていない。
目次5
何が発表されたか
Gemini を提供する Google は2026年10月27日、Gemini API CLI をベータで公開した。CLI は文字でコマンドを打って使う道具のことだ。Gemini API は、開発者が自分のソフトから Gemini を使うための仕組みである。
Google の更新履歴によると、gemini-api は AI のコーディングエージェント、スクリプト、CI のためのコマンドラインのクライアントだ。Interactions API という Gemini API の仕組みの上で動き、文章やメディアの生成、ファイルの分析、Gemini managed agents の実行ができる。managed agents は複数の手順の調べものなどを任せられる Gemini のエージェントで、Deep Research エージェントもその1つだ。
Google の説明ページは、主な使い手をシェル(コマンドを打つ画面)を扱える AI エージェントとしている。Antigravity、Claude Code、Codex、Cursor、OpenClaw、Hermes のほか、どのシェルの環境でも動くという。ふだん使っている開発AIが、コマンドを通じて Gemini の画像や動画の生成、ファイルの分析を使えるようになる。
説明ページが挙げる主なコマンドは次のとおり。
- 作る:image(画像の生成と編集)、tts(音声の合成)、music(音楽)、video(MP4 の動画)、generate(文章)
- 読み取る:analyze(PDF、画像、音声、動画、CSV、文章のファイル、公開されている YouTube の URL について質問に答える)、transcribe(話し手と時刻つきの文字起こし)
- 任せる:agent(managed agents の実行と管理)
説明ページは画像に Nano Banana、音楽に Lyria、動画に Gemini Omni を使う例を載せている。
説明ページによると、AI エージェントが扱いやすいように、作りにも4つの工夫があるという。生成した画像や音声はファイルに保存し、画面には保存先だけを出す。送る前に入力を確かめ、送る内容を手元で見られる。コマンドの仕様は、ネットにつながずに調べられる。手元に状態を残さず、続きの作業は前の結果の ID を渡してつなぐ。
名前の似た Gemini CLI とは別のツールだ。説明ページは gemini-api を状態を持たない API のクライアントとし、@google/gemini-cli のような対話型のコーディングエージェントではないと書いている。
gemini-api はオープンソースで公開されている。ベータ版のため、小さな版の更新でも、それまでの使い方が通らなくなる変更がありうる。説明ページは自動で動かす環境や CI では版を固定するよう勧めている。
年表で見ると
TRAIL の年表で、名前の似た Gemini CLI は2025年6月25日にオープンソースで公開された。2026年6月18日には個人向けの Gemini CLI の利用が Antigravity CLI へ移った。組織向けの Gemini Code Assist と、有料の API キーでの利用は続いている。
gemini-api から動かせる Deep Research は、2025年12月11日に API で公開された。
Gemini の出来事は、2026年9月が9件、10月は28日までで12件ある。gemini-api と同じ10月27日には、世界モデル Genie 4 の研究プレビューも発表された。
TRAIL の年表では、個人向けの Gemini CLI は2026年6月に Antigravity CLI へ移り、今回の gemini-api は Gemini CLI とは別の、API キーで動くツールとして加わった。
同じカテゴリで比べると
対話型AIの比較表に並ぶツールでは、10月に開発者向けの発表がほかにも出ている。
| ツール | 出来事 | 日付 |
|---|---|---|
| Gemini | Gemini API CLI をベータ公開 | 2026年10月27日 |
| Claude | API 2026-10-21 版と SDK 新メジャー | 2026年10月21日 |
| DeepSeek | 自社の検索エンジンを API として公開 | 2026年10月17日 |
Claude の10月21日の更新では、各言語の SDK と ant CLI 2.0.0 が、新しい API の版を既定で送るようになった。SDK はソフトに組み込んで使う部品をまとめたものだ。
誰が、いくらで使えるか
使うには、Google AI Studio で API キーを作り、GEMINI_API_KEY という環境変数に入れる。手元のパソコンでは OS のキーチェーン(パスワードなどを保管する仕組み)にキーを保存することもできる。
コマンドに直接添えられるファイルは14 MBまでだ。大きいファイルは Files API に先に上げて使い、上げたファイルは48時間で消される。リアルタイムの音声や動画のやり取りには対応しておらず、その用途には Live API と SDK を使うよう案内している。
要求の中身に "store": false を指定すると、そのやり取りを保存しない例も説明ページに載っている。公開の前日の10月26日には、Gemini API の新しい有料プロジェクトで、Generate Content API の要求も Interactions API と同じく既定で保存されるようになった。
CLI を使うときにかかる料金、提供地域、日本語での扱いは、2つのページに書かれていない。
まだ分からないこと
- gemini-api で Gemini を使うときにかかる料金。
- ベータがいつ終わるか。
- 提供地域と、日本語での扱い。
- 各コマンドが既定で使うモデルの名前。
TRAIL の年表(重要度2以上)から作成。2026.10.27 まで。



