「Devin」に小型モデル「SWE-2 Flash」 11月30日まで無料
Cognition が2026年11月4日、小型のコーディングモデル SWE-2 Flash を公開した。SWE-2 の5分の1の価格で3倍速いという。11月30日まで無料で、Devin のモデル更新は SWE-2 から55日ぶり。

この記事の要点
- Cognition が2026年11月4日、小型のコーディングモデル SWE-2 Flash を公開した。大きなモデルの SWE-2 と比べて、価格は5分の1、速さは3倍だという。
- Devin に自動化やコードレビューなどの日々の開発作業を任せている開発チームに関係する。
- 公開の日から Devin Desktop と CLI で使える。発表のページには11月30日まで無料とある。
目次6
何が発表されたか
Devin を提供する Cognition は2026年11月4日、小型の自社モデル SWE-2 Flash を公開した。Devin はソフトウェアの開発を任せられる AI エージェントだ。SWE-2 Flash は Devin の中で使うコーディング用のモデルである。Cognition の発表は、ずっと大きい SWE-2 と比べて、価格は5分の1、速さは3倍だとしている。
発表によると、自動化、コードレビュー、機能の開発、ドキュメントの更新など、AI エージェントが受け持つ作業の多くを、小さなモデルでもこなせるようになってきた。SWE-2 Flash はこうした日々の開発作業の費用を下げるために作ったという。
SWE-2 Flash のもとになったのは、Thinking Machines の Inkling-Small というモデルだ。Inkling-Small のパラメータ(モデルの規模を表す数)は全体で2,760億ある。1回の処理で働くのは、そのうちの120億だ。Cognition はこれに、強化学習(試行と評価をくり返して性能を上げる学習)の前に、中間学習(mid-training)という段階を初めて加えた。中間学習では科学の記事、ブログ、コードなど数兆トークンのデータを、3つの段階に分けて学ばせた。トークンは AI が文章を数える単位である。
性能の数字はすべて Cognition の発表による。もとの Inkling-Small と比べ、Terminal-Bench 4.0 は0.9%から20.0%に、FrontierCode 2.0 は3.2%から24.0%に上がった。どちらも評価(ベンチマーク)の名前だ。発表は主要な評価で、3倍の大きさのものを含め、米国のオープンウェイトモデルをすべて上回ったとしている。オープンウェイトモデルは中身の数値である「重み」を公開したモデルを指す。
安全面では、サイバーセキュリティの作業を学習で重点的に扱った。防御する側を助けるためで、ExploitBench という評価は11.3%から34.8%に上がったという。発表は、企業や政府には、オンプレミス(自社の設備)を含む自前の環境でモデルを動かし、管理したい事情があると説明する。重みが手に入れば、微調整(fine-tune)や、機密性の高い環境での実行ができる。ただ、同じ力は攻撃者にも使える。このため Cognition は重みをまだ一般には公開しない。信頼できる企業や研究機関に限って、重みを安全に共有する仕組みを準備しているという。
年表で見ると
TRAIL の年表で、Devin のモデル更新は2026年9月10日の SWE-2 の公開から55日ぶりになる。SWE-2 は Kimi K3 をもとに、強化学習で仕上げた自社モデルだ。Devin Desktop、CLI、Web、Fusion で使える。その前のモデル更新は2026年4月7日の SWE-1.6 の公開で、SWE-2 まで156日あいていた。
Fusion は2026年9月11日に Desktop と CLI に載った仕組みで、計画と確認を担う高性能なモデルと、実行を担う低コストのモデルを並列で動かす。
年表にある直近9件のモデル更新では、8つの間隔の中央値が86.5日、最小が30日、最大が387日だ。同じ出来事は Devin Desktop の旧名である Windsurf の側にも、SWE-2 Flash の公開として載っている。
TRAIL の年表では、今回の55日は、Devin のモデル更新の間隔の中央値86.5日より短い。モデル更新は SWE-1.6、SWE-2、SWE-2 Flash と、SWE の名前のモデルが3件続いている。
同じカテゴリで比べると
コーディング支援の比較表に並ぶツールから、年表にある最新のモデル更新を新しい順に7つ挙げる。Devin と同じ出来事が載る Windsurf は除いた。日数は2026年11月5日から数えている。
| ツール | 最新のモデル更新 | 日付 | 何日前 |
|---|---|---|---|
| Devin | 小型の自社モデル SWE-2 Flash を公開 | 2026年11月4日 | 1日前 |
| Replit | GPT-6.1 Terra を選択可能に | 2026年10月30日 | 6日前 |
| GitHub Copilot | GPT-6.1 Terra を一般提供 | 2026年10月26日 | 10日前 |
| Codex | GPT-6.1 Terra を Codex に追加 | 2026年10月26日 | 10日前 |
| Jev | Jev 1.14 をプレビュー公開 | 2026年10月14日 | 22日前 |
| Google Antigravity | AntigravityでGemini 4 Argonを提供 | 2026年10月13日 | 23日前 |
| Claude Code | Claude Haiku 5.5 に対応 | 2026年10月7日 | 29日前 |
Replit、GitHub Copilot、Codex の3つは、10月26日から30日にかけて、同じ GPT-6.1 Terra を加えた。Google Antigravity は Gemini 4 Argon を、Claude Code は Claude Haiku 5.5 を使えるようにした。Jev は Jev 1.14 をプレビューとして公開した。
誰が、いくらで使えるか
発表によると、SWE-2 Flash は公開の日から Devin Desktop と CLI(文字のコマンドで操作する形)で使える。
ページの末尾には、11月30日まで無料(Free through 11/30)とある。無料の対象になるプランは書かれていない。その後の料金は「SWE-2 の5分の1」とだけ示されている。11月30日の後の具体的な金額は発表に書かれていない。
Devin の料金プランは Free($0)、Pro(月$20)、Max(月$200)、Teams(月$80から)、Enterprise(要問い合わせ)の5つだ(2026年10月24日に TRAIL が確認)。SWE-2 Flash をどのプランで選べるかは、発表に書かれていない。
提供地域と日本語での扱いも、発表には出てこない。
まだ分からないこと
- 11月30日の後の具体的な料金と、無料の対象になるプラン。
- Devin の Web 版や Fusion で使えるようになるかどうか。
- 重みを共有する仕組みの参加条件と、始まる時期。
- 日本語での性能を測った数字。
次に見るもの
Cognition は重みを共有する仕組みについて、数週間のうちに続報(More on this in a few weeks)を出すとしている。
TRAIL の年表(重要度2以上)から作成。2026.11.04 まで。




