Google AI Studio と Antigravity の違い Jules・Gemini CLI も比較
AI Studio はブラウザで試作、Antigravity は手元のコード、Jules は GitHub の作業に向く。3つは Google AI Pro に含まれる。Gemini CLI は組織のライセンスか有料の API キーで使う。

この記事の要点
- Google AI Studio と Antigravity の違いは動く場所だ。AI Studio はブラウザで Gemini を試し、アプリを作る場所で、Antigravity は手元のパソコンでエージェントにコードを書かせる開発環境だ。Jules はクラウドの仮想マシンで GitHub のリポジトリを直させるエージェントで、自分のパソコンで作業する Antigravity とはそこが違う。Gemini CLI はターミナルで動くオープンソースのエージェントだ。
- 契約の違いも大きい。AI Studio、Antigravity、Jules は個人なら無料で始められ、Google AI Pro に含まれる。Gemini CLI は2026年6月18日に無料の利用と Google AI Pro・Ultra での利用が終わり、いまは組織のライセンスか有料の API キーが要る。
- 迷ったら、画面で試作するなら AI Studio、手元のコードを直すなら Antigravity、GitHub の課題をまとめて任せるなら Jules から始める。個人でターミナルを使いたい人には、Google は Antigravity CLI を案内している。
目次9
ひとことで言うと
Google AI Studio
Google AI Studio は、Google の AI モデル「Gemini」をブラウザで試す開発者向けの場所だ。試したプロンプトは「Get code」で Gemini API のコードとして取り出せる。Build モードでは、作りたいアプリを文章で伝えると Web アプリや Android アプリができる。
Google Antigravity
Google Antigravity は、エージェントにコードの作成や修正、確認を任せる開発環境だ。デスクトップアプリ、ターミナルの Antigravity CLI、VS Code などのエディターの拡張機能、Python の SDK から使う。手元のパソコンでコードを書かせたい開発者向けだ。
Jules
Jules は GitHub のリポジトリにつないで、バグの修正やテストの追加を任せるコーディングエージェントだ。作業はクラウドの仮想マシンで進むため、頼んだあとはほかの作業に移れる。ブラウザのほか、ターミナルの Jules Tools と REST API からも使える。
Gemini CLI
Gemini CLI はターミナルから Gemini にコードの理解や編集、作業の自動化を頼むオープンソースのエージェントだ。いまの対象は組織で Gemini Code Assist のライセンスを持つ人と、有料の API キーを使う人だ。
比較表
値は TRAIL のファクトパック(2026年10月24日時点)と、Google の公式ページによる。円の金額は Google AI のプランのページ(日本)の月額だ。
| 項目 | Google AI Studio | Google Antigravity | Jules | Gemini CLI |
|---|---|---|---|---|
| 提供元 | ||||
| 使う場所 | ブラウザ | デスクトップアプリ、ターミナル、エディターの拡張機能、Python の SDK | ブラウザ(作業はクラウドの仮想マシン)、ターミナル、REST API | ターミナル |
| 得意なこと | モデルを試す、API のコードとキーを取る、文章からアプリを作る | 手元のコードを計画から書き、差分やブラウザで確かめる | GitHub のリポジトリで作業し、プルリクエストを作る | ターミナルでのコードの質問と編集、スクリプトからの実行 |
| 無料の範囲 | AI Studio の利用は無料。API の無料枠は一部のモデルに限る | 月$0。週単位の利用枠で、モデルは Gemini 3.8 Flash など | 24時間に15タスク、同時に3タスク | 個人向けの無料の利用は2026年6月18日に終了 |
| 最安の有料プラン | Google AI Pro(¥2,900/月)で上限が増える。API は従量課金 | Google AI Pro(¥2,900/月)。Google AI Plus(¥725/月)は無料と同じ扱い | Google AI Pro(¥2,900/月)で24時間に100タスク | Gemini Code Assist Standard(1ライセンス月$22.80、12か月契約は月$19.00)か、有料の API キー |
| 会社向けの料金 | Gemini Enterprise Agent Platform を使う Enterprise(問い合わせ) | Gemini Enterprise 経由。1シート月$30からか、シート料金$0の従量課金 | 有料プランは個人のアカウントだけ。会社の人には関心を伝えるフォーム | Gemini Code Assist Enterprise(1ライセンス月$54.00、12か月契約は月$45.00) |
| 使えるモデル | Gemini 3.8 Flash、Gemini 4 Argon(有料の段階のみ)など | Gemini 3.8 Flash、Gemini 4 Argon(Pro 以上)、Claude Sonnet 5.5 と Claude Opus 5.5(Pro の有料契約以上)など | Gemini 3 Flash(全プランの基本)、Gemini 3.1 Pro(Pro の既定) | Gemini のモデル。Gemini 4 Argon には最適化されていない |
| 日本語の画面 | 公式に記載なし(ドキュメントは AI 翻訳の日本語版あり) | 公式に記載なし(公式サイトとドキュメントは日本語表示あり) | 公式に記載なし | 公式に記載なし |
| データの学習利用 | 無料の段階は改善に使われる。有料の段階は使われない | 個人は改善に使われ、設定で変えられる。Gemini Enterprise 経由は管理者が結んだ規約による | 非公開のリポジトリは学習に使わない | Code Assist Standard・Enterprise は許可なく学習に使わない。API キーは Gemini API の規約による |
| 最新の更新日 | 2026年5月19日 | 2026年10月21日 | 2026年3月9日(公式の変更履歴) | 2026年6月18日 |
最新の更新日は TRAIL の年表の日付だ。Jules だけは、年表の最新(2025年10月3日)より新しい日付が公式の変更履歴にあるため、そちらを載せた。
料金の違い
同じ契約で3つが使える
Google AI のプランのページの比較表には、Google Antigravity、Google AI Studio、Jules の3つが並ぶ。日本の月額は Google AI Plus が¥725、Pro が¥2,900、Ultra が¥14,500と¥32,000だ。Google AI Pro を1つ契約すれば、AI Studio、Antigravity、Jules の上限がまとめて上がる。
Gemini CLI はこの一覧にない。Google の開発者向けブログによると、2026年6月18日に Google AI Pro・Ultra と無料の Gemini Code Assist for individuals による Gemini CLI の利用は止まった。組織の Gemini Code Assist Standard・Enterprise のライセンスと、有料の API キーでの利用は続く。Google AI Pro を契約していても、その契約では Gemini CLI を使えない。
Google AI Plus は Antigravity では無料と同じ扱いだ。Antigravity のモデルのページは、無料と Plus を同じ列にまとめている。Gemini 4 Argon を使うには、Pro 以上が要る。
無料枠の数え方
無料で使える量は、ツールごとに数え方が違う。
- AI Studio:Gemini API の料金のページは、AI Studio はすべての提供地域で料金なしで使えるとしている。API の無料枠は一部のモデルに限られ、Gemini 4 Argon は使えない。
- Antigravity:プランのページによると、無料では割り当てが毎週更新される。Pro では週の上限まで5時間ごとに更新される。割り当ての減り方はエージェントがこなした作業の量に連動し、複雑なタスクほど多く使う。
- Jules:上限とプランのページによると、タスクの数を直前の24時間で数える。無料は15件、Pro は100件、Ultra は300件だ。同時に動かせる数は3件、15件、60件になる。
- Gemini CLI:個人向けの無料の利用はない。Gemini CLI の上限と料金のページでは、Code Assist Standard は1人1日1,500リクエスト、Enterprise は2,000リクエストまでだ。
API の従量課金との関係
API キーを発行する場所は AI Studio だ。Gemini CLI の README は、Gemini API キーを aistudio.google.com で取るよう案内している。有料の段階の料金は100万トークン(トークンは AI が文章を数える単位)あたりで決まる。Gemini 3.8 Flash は入力$0.75、出力$3.75(2026年12月31日まで)だ。Gemini 4 Argon は入力$2.00、出力$10.00(2026年11月30日まで)で、2026年12月1日から入力$4.00、出力$20.00になる。
Google の公式ブログは2026年4月20日に、Pro と Ultra の契約者の AI Studio の上限を増やすと発表した。同じ記事は、本番の規模で公開するときは使った分だけ払う API キーが標準だとしている。
Antigravity は自分の API キーを持ち込んで上限を増やせない。料金のページによると、Pro と Ultra には AI クレジットの枠がある。買った AI クレジットで、割り当てを超えて使える。クレジットは Gemini Enterprise の標準の消費価格で減る。
できることの違い
画面を作って試す
画面のあるアプリを文章から作るなら AI Studio だ。Build モードのページによると、Web アプリは React の画面と Node.js のサーバーをそろえて作り、右側にプレビューを出す。Android アプリは Kotlin と Jetpack Compose で作る。Firebase のデータベースとログインも自動で設定される。できたアプリは Cloud Run に公開するか、ZIP で書き出せる。
手元のコードを直す
手元のフォルダにあるコードを直すなら Antigravity だ。Antigravity の概要のページは、Git のワークツリー(同じリポジトリを別のフォルダに取り出す仕組み)で分けて動くサブエージェントを挙げている。計画、複数ファイルの差分、ブラウザの操作の録画で、エージェントの作業を確かめられる。TRAIL の年表では、2026年9月22日に /plan で書く前の計画を確かめる機能が加わった。
GitHub の課題をまとめて任せる
GitHub のリポジトリの作業を任せて席を外すなら Jules だ。Jules の FAQ によると、タスクごとに新しい仮想マシンでリポジトリを複製し、依存関係を入れて変更する。タスクの実行のページによると、Issue に「jules」のラベルを付けるとタスクが始まり、終わるとプルリクエストへのリンクを残す。変更履歴によると、2026年2月19日からは、自分が作ったプルリクエストで GitHub Actions のチェックが失敗すると、直して出し直す。
ターミナルで自動化する
ターミナルで動かす手段は3つある。Gemini CLI は gemini -p で対話をせずに答えさせ、結果を JSON で受け取れる。Antigravity CLI のヘッドレスモード(agy -p)は、スクリプトや CI(自動テストの仕組み)での利用を目的にしている。Jules Tools は jules remote new でクラウドのタスクを作り、--parallel で同じタスクを並べて動かせる。
ただし Gemini CLI の README は、無料の段階と Google One の利用者には2026年6月18日に Antigravity CLI へ置き換わったと書いている。Gemini 4 Argon を使うなら Antigravity を使うようにも案内している。個人がこれからターミナルで始めるなら、対象は Antigravity CLI になる。
組み合わせて使う
公式に書かれたつなぎ方は3つある。
- AI Studio から GitHub へ:Build モードのアプリは GitHub のリポジトリと双方向に同期できる。手元のエディターや CLI のツールで直して push し、AI Studio に pull して戻せる。
- AI Studio と Antigravity:Build モードのページは、Antigravity のエージェントの仕組みの中心の部品が Build モードを動かしていると説明している。
- Gemini CLI から Antigravity CLI へ:開発者向けブログによると、Antigravity CLI は Gemini CLI のエージェントスキル、フック、サブエージェント、拡張機能(Antigravity のプラグインとして)を引き継ぐ。
更新の速さ
TRAIL の年表に記録した、直近の主な更新は次のとおりだ。重要度の低い出来事にはページがないため、リンクを付けていない。
| 日付 | ツール | 内容 | 出来事 |
|---|---|---|---|
| 2026年10月21日 | Google Antigravity | CLI の Auto モードが Windows 11 に対応 | なし |
| 2026年10月14日 | Google Antigravity | CLI に Auto モードと /compact を追加 |
なし |
| 2026年10月13日 | Google Antigravity | Gemini 4 Argon を提供 | ページ |
| 2026年10月7日 | Google Antigravity | Automations と会話の全文検索 | なし |
| 2026年6月18日 | Gemini CLI | 個人向けの利用を Antigravity CLI へ移行 | ページ |
| 2026年5月19日 | Google Antigravity | Antigravity 2.0 と CLI を公開 | ページ |
| 2026年5月19日 | Google AI Studio | 文章から Android アプリを作れるように | ページ |
| 2026年3月18日 | Google AI Studio | Firebase 連携で動くアプリまで作れるように | ページ |
| 2025年10月3日 | Jules | REST API を公開 | ページ |
TRAIL の年表では、Antigravity の出来事は2026年9月に4件、10月に5件ある。同じ期間に AI Studio、Jules、Gemini CLI の出来事は0件だ。2026年9月と10月に出来事を記録したのは、4つのうち Antigravity だけだ。
どれを選ぶか
- 画面のあるアプリを文章から試作したいなら、AI Studio。Build モードで Web アプリと Android アプリを作れる。
- Gemini API のキーを取って自分のアプリから呼びたいなら、AI Studio。
- 手元のフォルダのコードを、計画を確かめながら直させたいなら、Antigravity。
- GitHub のリポジトリの作業を任せ、プルリクエストで受け取りたいなら、Jules。
- 会社で Gemini Code Assist のライセンスをすでに使っているなら、Gemini CLI はそのまま使える。
- 会社の契約で使いたいなら、Antigravity は Gemini Enterprise、Gemini CLI は Gemini Code Assist を通す。Jules の有料プランは個人のアカウントだけだ。
よくある質問
Google AI Studio と Antigravity の違いは何か
AI Studio はブラウザで使い、Antigravity はパソコンに入れて使う。AI Studio はモデルを試し、API のコードやキーを取り、文章からアプリを作る場所だ。Antigravity は手元のフォルダのコードをエージェントに書かせ、差分やブラウザで確かめる。AI Studio の Build モードは、Antigravity のエージェントの仕組みの中心の部品で動いている。
Jules と Antigravity の違いは何か
Jules はクラウドの仮想マシンで、Antigravity は自分のパソコンで作業する。Jules は GitHub のリポジトリをつないで頼み、終わるとプルリクエストへのリンクを残す。Antigravity は自分のパソコンのフォルダで、計画や差分を見ながら進める。どちらも Google AI Pro に含まれる。
無料でどこまで使えるか
AI Studio は無料で使え、API の無料枠は一部のモデルに限られる。Antigravity は月$0で、週単位の割り当ての中で Gemini 3.8 Flash などを使える。Jules は24時間に15タスクまでだ。Gemini CLI には、いま個人向けの無料の利用はない。
同じアカウントで使えるか
個人の Google アカウントで、AI Studio、Antigravity、Jules を使える。Google AI Pro か Ultra を契約すると、3つの上限がまとめて上がる。Jules の有料プランは @gmail.com で終わる個人のアカウントだけが対象だ。Antigravity の FAQ は、Workspace のアカウントで認証できないときは @gmail.com のアドレスを試すよう案内している。
日本語で使えるか
AI Studio と Antigravity は、日本が提供地域の一覧に入っている。Antigravity の公式サイトとドキュメントは日本語で表示でき、AI Studio のドキュメントには AI で翻訳した日本語版がある。4つとも、アプリの画面が日本語になるかは公式に記載がない。
会社で使えるか
Antigravity は Gemini Enterprise を通して、Google Cloud の利用規約のもとで使える。Gemini CLI は Gemini Code Assist Standard・Enterprise のライセンスで使える。料金は Google Cloud の料金のページに1ライセンスあたりの月額で載っている。Jules の有料プランは会社のアカウントでは契約できず、関心を伝えるフォームがある。Gemini API の料金のページは、会社向けに Gemini Enterprise Agent Platform を使う Enterprise を案内している。
次に読む
TRAIL の年表(重要度2以上)から作成。2026.10.13 まで。
出典
- Gemini Developer API の料金Google
- Google AI Studio のクイックスタートGoogle
- Google AI Studio でアプリを構築するGoogle
- Google AI Studio と Gemini API を利用できるリージョンGoogle
- Start vibe coding in AI Studio with your Google AI subscriptionGoogle
- Google Antigravity 料金Google
- プランGoogle
- モデルGoogle
- Antigravity App 概要Google
- よくある質問Google
- Google Antigravity 追加利用規約Google
- Getting startedGoogle
- Limits and PlansGoogle
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- Running Tasks with JulesGoogle
- Jules Tools ReferenceGoogle
- google-gemini/gemini-cliGoogle
- An important update: Transitioning Gemini CLI to Antigravity CLIGoogle
- Gemini CLI: Quotas and pricingGoogle
- Gemini CLI: License, Terms of Service, and Privacy NoticesGoogle
- Gemini for Google Cloud pricingGoogle
- Gemini Code Assist の Standard と Enterprise のセキュリティ、プライバシー、コンプライアンスGoogle
- Google AI のプランGoogle



