
この記事の要点
- v0 は作りたいものを文章で伝えると、動く Web アプリを作り、Vercel で公開まで進める Vercel の開発用のAIだ。
- 無料の Free プランから使え、1日7メッセージまで送れる。チームで使う Plus は1ユーザー月$30で、会社のデータを学習に使わせない設定は Business(1ユーザー月$100)からだ。
- ブラウザで v0.app を開いてサインインし、作りたいものを書けば始められる。iPhone 向けのアプリもある。
目次11
何ができるか
v0 は Vercel が提供する開発用のAIで、v0.app のサイトで使う。v0 の公式ドキュメントが挙げるできることは次のとおりだ。
- 文章からアプリを作る:作りたいものを好きな言語で書くと、動くアプリを作る。ランディングページ、ダッシュボード、EC サイト、社内ツール、AI を使うアプリなどが例に挙がっている。
- デザインから画面を作る:ワイヤーフレームやデザイン案から画面を作る。画面の写真や Figma のファイルから、ページを写し取ることもできる。
- データとつなぐ:Neon や Supabase のデータベース、Stripe の決済、外部の API とつなぎ、データを扱うアプリにする。
- ワンクリックで公開する:作ったアプリを Vercel の基盤に公開する。
- エラーを直す:コードのエラーを見つけて、自動で直す。作ったアプリを自分で開いて動きを確かめることもできる。
- GitHub と同期する:既存のリポジトリを取り込み、ブランチとプルリクエストで変更を進める。
公式のよくある質問によると、コードの知識は要らない。作るアプリは Next.js、React、Tailwind CSS などを使う。
料金とプランの選び方
v0 の料金ページと料金の解説による。2026年10月24日に確かめた。
| プラン | 月額 | 含まれるクレジット | 含まれるもの・上限 | 向いている人 |
|---|---|---|---|---|
| Free | $0 | 新規は1回限りの$5分 | 1日7メッセージまで、Vercel への公開、Design Mode、GitHub との同期 | まず試す人 |
| Plus | 1ユーザー$30 | 1ユーザー月$30分、ログインで1日$2分 | すべてのモデル、チームでのチャットの共有、追加クレジットの共有 | 1日7メッセージでは足りない人、チームで作る人 |
| Business | 1ユーザー$100 | Plus と同じ | Plus の内容に加え、学習へのデータ利用が初期設定でオフ | 会社のデータやコードを扱う人 |
| Enterprise | 個別 | 個別 | SAML SSO、役割ごとの権限、サポートの SLA。データは学習に使われない | 管理の機能が必要な大きな組織 |
料金ページは Plus の月額を通常の$90から$30に下げた形で表示している。金額は米ドルで、付加価値税などの税は含まれていない。年払いのプランは料金ページに載っていない。個人向けの Premium(月$20)は廃止に向けて移行中で、新しくは契約できない。
クレジットは前払いの残高のように働き、使い切ると生成が止まる。Plus と Business ではいつでもクレジットを買い足せる。使わなかった月のクレジットは次の請求期間に繰り越され、65日で失効する。買い足したクレジットは購入から1年で失効する。
使う量は、送った文章と v0 が返した内容を数えるトークン(AI が文章を数える単位)で決まる。送った文章のほかに、チャットの履歴、ファイル、Vercel に関する知識も入力として数える。v0 が独自に用意するモデルの料金は、100万トークンあたりで次のとおりだ。
| モデル | 入力 | 出力 |
|---|---|---|
| v0 Mini | $0.20 | $1.20 |
| v0 Pro | $2 | $10 |
| v0 Max | $5 | $25 |
| v0 Max Fast | $10 | $50 |
ChatGPT Plus か Pro を契約していれば、ChatGPT のアカウントをつないで、対象の OpenAI のモデルの応答を ChatGPT のプランでまかなえる。2026年9月29日にこの接続が始まった。
日本語の扱いについて、公式のよくある質問は、指示を英語で書く必要はなく、好きな言語で書けば v0 は同じ言語で答えるとしている。画面が日本語で表示されるかは、公式ページで確認できなかった。
始め方
ブラウザ
公式のクイックスタートの順に書く。すでに Vercel のアカウントがあれば、新しく v0 のアカウントを作る必要はない。
- v0.app を開いて、サインインする。
- 新しいチャットを始めるか、プロジェクトを作る。
- 作りたいものを文章で書いて送る。公式の例には「追加、編集、削除ができる ToDo アプリ」がある。
- できたアプリをプレビューで確かめ、直したいことを会話で頼む。
- 公開するときは、チャットの上部にある「Publish」を選ぶ。
- v0 が Vercel のプロジェクトを作る必要があれば、その名前を確かめる。
- 公開の範囲とドメインを選ぶ。
- もう一度「Publish」を選び、本番環境への公開が終わるのを待つ。
手順7のあとに「Commerce mode」が出たときは、まだ自分のものにしていない Stripe のテスト環境や Shopify の開発用ストアを確かめる。公開したあとに変更したら、「Publish」を開いて「Publish Changes」を選ぶ。同じ本番の URL が更新される。
公開のアドレスは初期設定では「your-domain.vercel.app」の形で、名前を変えるか、独自のドメインをつなげられる。ドメインは「Project menu」→「Settings」→「Domains」で管理する。
スマホアプリ
公式のよくある質問によると、iPhone 向けのアプリがある。v0.app/ios からダウンロードできる。
- v0.app/ios を開き、iOS のアプリをダウンロードする。
- アプリを開き、サインインする。
- 新しいチャットを始めるか、続きのチャットを開く。
アプリでは、チャットの開始と続き、プレビュー、環境変数の管理、GitHub との接続、共有ができる。データベースの連携の設定と MCP サーバーの選択もできるが、新しい MCP サーバーの設定はパソコンで行う。Android のアプリについては、公式ページに記載がない。
仕事での使い方
ここでの頼み方は、公式ドキュメントにある使い方をもとに TRAIL が日本語で書いた例だ。[ ] の中を自分の内容に差し替える。どれもチャットに入れる文で、結果は必ずプレビューで確かめる。
問い合わせの管理ツールを作る
社内でメールや表計算で回している問い合わせを、1つの画面で管理したい場面だ。次のように頼む。
社内向けの問い合わせ管理ツールを作って。
一覧には受付日、顧客名、件名、担当者、状態(未対応・対応中・完了)を並べ、
状態と担当者で絞り込めるようにして。
新しい問い合わせを追加するフォームと、1件ずつの詳細の画面も作って。公式のプロンプトの例にも、カスタマーサポートのチケットを管理する社内ツールがある。データを保存するときは、「Project menu」→「Settings」→「Integrations」から Neon や Supabase のデータベースをつなぐ。
数字を見るダッシュボードを作る
毎週の売上や会員数を、グラフで見られるようにしたい場面だ。データのファイルを添付して、次のように頼む。
添付した[ファイル名]のデータを使って、[売上]のダッシュボードを作って。
上に今月の合計、先月との比較、伸び率を表示し、
下に月ごとの推移の折れ線グラフと、[商品カテゴリ]ごとの棒グラフを並べて。チャットには PDF、DOCX、XLSX の文書や画像を添付できる。公式の型には、指標の今の値、傾向、比較、グラフを並べるダッシュボードの部品の例がある。
デザイン案から画面を作る
デザイナーが Figma で作った画面を、動く形にしたい場面だ。Figma のリンクを貼って、次のように頼む。
この Figma のファイルの「[ページ名]」にある会員登録の流れを、
1つのアプリとして作って。色と文字は Figma の設定に合わせて。Figma の連携は有料プランで使え、ファイルのページ、フレーム、色、文字、画像を読む。大きなファイルではページや部分の名前を依頼に書くと、v0 が目当ての画面を見つけやすい。
新サービスの紹介ページを作る
新しいサービスの紹介ページを、すぐに形にしたい場面だ。次のように頼む。
[サービス名]の紹介ページを作って。対象は[業種]の[担当者]。
最初の画面に見出し「[見出しの文]」と申し込みのボタン、
その下に3つの特長、料金表、よくある質問を並べて。
落ち着いた色で、スマホでも読みやすくして。作ったあとの色や余白の調整は、Design Mode で部品を選んで直せる。
要件をまとめてから作る
機能が多いアプリを作る前に、何を作るかを固めたい場面だ。次のように頼む。
[社内の会議室の予約システム]の PRD(製品の要件をまとめた文書)を作って。
使う人、主な機能、画面の一覧、決めておくべき点を書いて。公式の解説は、複数の機能や役割があるアプリは計画から始めるよう勧めている。PRD ができたら「PRD をもとに、中心の機能から MVP を作って」と続ける。
公開したアプリのエラーを直す
公開したアプリの構築が失敗した場面だ。公開の画面に「Fix with v0」か「Fix Build」が出たら、それを選ぶ。直らないときは、次のように頼む。
公開したアプリで[ページ名]を開くとエラーになる。
最新のデプロイのログを確認して、原因を説明してから直して。
直したらアプリを開いて、[会員登録]の流れが動くか確かめて。v0 は Vercel のログを読み、作ったアプリをブラウザで開いて動きを確かめられる。
Slack から修正を頼む
チームのメンバーがSlack のやり取りの中で小さな修正を頼みたい場面だ。v0 の Slack のアプリを入れたチャンネルで、次のように書く。
@v0 [repo=会社名/リポジトリ名] 設定画面に[ダークモードの切り替え]を足してSlack のアプリはベータ版で、つないだ GitHub のリポジトリにブランチとプルリクエストを作る。使うには、v0 の Premium、Plus、Enterprise のいずれかと、リポジトリへのアクセス権が必要だ。
うまく頼むコツ
v0 の文章での頼み方の解説にある原則から3つを選んだ。
具体的に書く
機能、デザインの好み、技術の条件を具体的に書くほど、結果が良くなる。
次は悪い例だ。
Webサイトを作って。次は良い例だ。
フリーランスのデザイナー向けのポートフォリオサイトを作って。
最初の画面、作品の一覧、問い合わせフォームを入れ、スマホにも合わせて。大きな作業は分けて頼む
大きなアプリは少しずつ作ると、エラーが減り、段階ごとに確かめられる。
次は悪い例だ。
ログイン、商品一覧、カート、決済、注文管理、管理画面、分析まで入った EC サイトを作って。次は良い例だ。
まず、商品を格子状に並べる商品一覧のページを作って。できたら「カートを足して」と続ける。
エラーのときの動きも書く
通信の失敗、まちがった入力、データが空のときにどうするかを書いておく。
次は悪い例だ。
顧客の一覧を表示して。次は良い例だ。
顧客の一覧を表示して。
読み込みの途中は読み込み中の表示を出し、通信に失敗したら分かりやすいエラーの文を出して。
顧客が1人もいないときは「まだ登録がありません」と表示して。使いこなすための設定や機能
Design Mode
見た目の細かな調整はプレビューの上の「Design」のタブから Design Mode で行う。プレビューで部品を選び、見た目で直すか、文章で指示する。「Apply」を押すと、変更がソースコードに書き込まれ、チャットの新しいバージョンになる。
コードを見て直す
プレビューの上の「Code」のタブを開くと、コードを見て編集できる。行の横を選んでコメントを付けると、次の指示と一緒に v0 に渡せる。
Instructions(決まりごとの登録)
Instructions の解説によると、よく使う決まりごとを保存しておき、必要なときに使える。入力欄の「+」から「Instructions」の「New Instruction」を選び、「Title」と「Rule」を入れて「Add」を押す。保存した決まりはすべてのチャットとプロジェクトで使える。用意されている「Plan Mode」を選ぶと、v0 はコードを変える前に計画を作り、承認を求める。
連携と環境変数
データベースや AI のサービスは「Project menu」→「Settings」→「Integrations」でつなぐ。「アプリにデータベースをつないで」と頼んでもよい。外部の API の鍵は「Environment Variables」で入れる。Notion、Linear、Slack などの MCP サーバーは、入力欄の「+」から「MCPs」を選んでつなぐ。
モデルの選び方
返答に使うモデルは入力欄のツールバーで今のモデルを押して選ぶ。モデル選択の解説によると、1つのチャットは、別のモデルを選ぶまで同じモデルを使い続ける。
チームでの共有
チャットの上部の「Invite」から、メンバーを招き、見る権限と編集の権限を分けられる。チャットをチームやほかの人に共有することもできる。TRAIL の年表では2026年10月6日に個人のアカウントがチームのワークスペースに移った。
ほかのツールとの違い
TRAIL のデータベースにある値(2026年10月24日時点)で、文章からアプリを作る2つのツールと並べた。
| v0 | Lovable | Replit | |
|---|---|---|---|
| 得意なこと | 文章の指示から Web アプリを作って公開する | チャットでフルスタックの Web アプリを作る | 文章で指示してアプリを作り、公開まで進める開発環境 |
| 無料の範囲 | 1日7メッセージまで | 1日5ビルドクレジット(月30まで) | Agent 用のクレジットが毎日付き、公開できるアプリは1件 |
| 最安の有料プラン | Plus 1ユーザー月$30 | Pro 月$25 | Core 月$20(年払いは月$18) |
| 画面の日本語 | 公式ページで確認できず | 2026年6月17日から日本語を選べる | 公式ページで確認できず |
| 学習に使わない初期設定 | Business 以上 | Business 以上 | データベースに記載なし |
v0 は1ユーザーごとの料金で、Lovable はメンバー数にかかわらずクレジットの量で料金が決まる。詳しくはコーディングAIの比較表、Lovable と v0 の比較、v0 と Replit の比較で見られる。
困ったときは
クレジットがなくなった
クレジットを使い切ると、生成が止まる。Plus と Business ではいつでもクレジットを買い足せる。チームのプランでは各メンバーの月の分を使い切ったあとに、チームで共有する追加のクレジットが使われる。使った量は v0.app/settings/usage で、プロジェクトやチャットごとに確かめられる。
ChatGPT のプランをつないだのに止まった
ChatGPT のプランをつないでも、v0 のクレジットの残高は要る。料金の解説によると、AI への依頼ごとに少額の手数料が v0 のクレジットでかかり、画像の生成と編集なども v0 のクレジットを使う。ChatGPT の利用上限に達すると、v0 は生成を止めて作業を保存し、自動では v0 のクレジットに切り替えない。
公開や構築が失敗する
公開の解説によると、構築が失敗したら「Fix with v0」か「Fix Build」を選ぶと、v0 がログを読んで直す。有料プランでは手で編集していないコードなら1日に決まった回数まで無料で使え、そのあとは通常の依頼と同じくクレジットを使う。直らなければ、変更を戻すか前のバージョンに戻してから、もう一度公開する。「Publish」が押せないときは、公開する変更があるか、つないだ Vercel のプロジェクトに公開する権限があるかを確かめる。
環境変数が効かない
環境変数は Vercel で管理されている。「Project menu」→「Settings」→「Environment Variables」で中身を確かめる。
解約したい、返金してほしい
アカウントの解説によると、次の手順で解約する。
- 左上の切り替えで、解約するチームか個人の範囲を選ぶ。
- 左下のユーザーメニューを開く。
- 「Settings」を選ぶ。
- サイドバーの「Billing」を選ぶ。
- 「Current Plan」の欄で「Cancel Plan」を選ぶ。
今の請求期間が終わると、Free プランに移る。料金ページのよくある質問によると、AI の呼び出しのたびに費用がかかるため、今は原則として返金していない。特別な事情があるときは、v0 のチームに問い合わせる。
アカウントやデータを消したい
アカウントの解説によると、アカウントやチームの削除が確定すると、止めることも戻すこともできない。同じメールアドレスでもう一度登録するには、7日待つ必要がある。チャットはアーカイブすると30日間保管され、その間なら戻せる。よくある質問によると、v0 の出力の削除は privacy@vercel.com に頼める。
気をつけること
作ったコードが間違っていることがある
よくある質問は、v0 の出力は不完全だったり、バグを含んだりすることがあるとしている。セキュリティの解説によると、v0 は AI が作ったコードを正しいとは見なさず、実行前に調べ、隔離した環境で動かす。それでも、公開の前にプレビューで動きを確かめる。秘密にしたい API の鍵は、NEXT_PUBLIC_ で始まる名前にするとブラウザに見えてしまうので、その名前を使わない。
入力したデータの扱い
よくある質問によると、v0 は利用者の指示や作った内容を、製品の改善のために外部の提供元のモデルに使うことがある。Enterprise の利用者と、Vercel の設定で学習への利用を断った利用者の内容は、学習に使われない。料金の比較表では、学習に使わせない設定(Data Opt-out)は Business と Enterprise だけに付いていて、Free と Plus にはない。Business では初期設定で学習から外れる。
生成物の権利
よくある質問によると、利用者の指示から作られたコードを Vercel は所有しない。ただし、出力がほかの利用者や第三者の知的財産と同じか似ていることがあり、商用に使えるかどうかは利用者が自分で判断する必要がある。
会社で使うときのルール
Plus と Business ではチームの共有、請求の一元化、チーム全体の利用状況の分析を使える。Enterprise ではSAML SSO、役割ごとの細かな権限、監査ログ、公開前の承認の流れを使える。Vercel のチームはv0 から公開できる仕組みを公開のポリシーで制限できる。v0 は Vercel の SOC 2 Type 2 の報告書の対象に入っている。
よくある質問
v0 は無料で使えますか
使える。Free プランは1日7メッセージまでで、Vercel への公開と GitHub との同期もできる。新しく登録した人には、1回限りで$5分のクレジットが付く。
日本語で使えますか
指示は日本語で書ける。公式のよくある質問は、好きな言語で書けば v0 は同じ言語で答えるとしている。画面の表示が日本語になるかは、公式ページで確認できなかった。
スマホで使えますか
iPhone 向けのアプリがあり、チャットの開始と続き、プレビュー、GitHub との接続ができる。Android のアプリについては、公式ページに記載がない。
作ったアプリを商用に使えますか
v0 で作ったコードを Vercel は所有しない。ただし、出力が第三者の知的財産と似ていることもあるため、商用に使えるかは利用者が自分で判断する必要がある。
入力した内容は学習に使われますか
Free と Plus では製品の改善のために使われることがある。学習に使わせない設定は Business と Enterprise にあり、Business では初期設定で学習から外れる。
Lovable と何が違いますか
どちらも文章で Web アプリを作って公開できる。最安の有料プランは、v0 が Plus の1ユーザー月$30、Lovable が Pro の月$25だ。v0 は Vercel に公開し、GitHub のブランチとプルリクエストで変更を進められる。



