「Lovable」が好みや決定を覚えるメモリー機能 全プランで既定で有効
Lovable が2026年10月30日、制作中に伝えた好み、決定、事実を覚えるメモリー機能を加えた。プロジェクトのメモリーは編集できる全員で共有する。全プランで既定で有効で、覚えた内容は設定で確かめて直せる。

この記事の要点
- Lovable が2026年10月30日、制作中に伝えた好み、決定、事実を覚えるメモリー機能を加えた。覚えた内容は後の会話で、言われなくても反映される。
- Lovable でアプリやサイトを作る人と、プロジェクトを共同で編集するチームに関係する。
- Lovable の説明ページによると、メモリーはすべてのプランで既定で有効になっている。
目次5
何が発表されたか
AI とチャットしながらアプリを作るサービスの Lovable は2026年10月30日、伝えた好みや決定を覚えるメモリー機能を加えた。Lovable の更新履歴によると、制作中に伝えた好み、決定、事実を Lovable が覚える。そして、後の会話で言われなくても反映する。
メモリーは2種類ある。プロジェクトのメモリー(Project memory)は1つのプロジェクトに属し、そのプロジェクトを編集できる全員で共有する。個人のメモリー(Personal memory)は、Lovable にどう作業してほしいかを覚えるもので、その人が作るすべてのプロジェクトで使われる。
Memory の説明ページは、プロジェクトのメモリーに入るものを次のように挙げている。
- 作業の進め方の好みと、利用者が加えた訂正
- 採らないと決めたやり方。同じ提案を繰り返さないためだ
- 色、書体、文章の調子などのデザインの決定
- 価格、営業時間、配達地域、使ってはいけない言葉などの事業の事実
- Lovable が参考にすべき資料へのリンク
個人のメモリーには返答の長さ、どこまで技術的に書くか、小さな変更の前に確認するかといった好みが入る。チームの誰かがプロジェクトのメモリーを訂正すると、ほかのメンバーに対する Lovable の動きも変わる。一方、個人のメモリーはほかのメンバーには読めず、プロジェクトのメモリーに保存されることもない。
技術や設計の決定は、メモリーには入らない。Lovable はそれを短い決まりとして、プロジェクトの最上位の階層にある AGENTS.md というファイルに書く。このファイルはプロジェクトの一部で、コードエディターで編集でき、GitHub との同期にも含まれる。
覚えた内容は、ワークスペースとプロジェクトの Memory 設定で平易な言葉の要約として見られる。直したいときは、その部分の文を選んで「Change in chat」を選ぶ。同じ設定で、Lovable が使うメモリーを選ぶことも、無効にすることもできる。プロジェクトのチャットで、覚えてほしいことや忘れてほしいことを直接伝えることもできる。
同じ日の更新履歴には公開(Publish)のダイアログの変更も載っている。アプリを公開している間は進み具合を示すバーが出る。公開が終わるとサイトのアドレスが表示され、開く操作と共有する操作を選べる。
年表で見ると
TRAIL の年表で、Lovable は前日の2026年10月29日に、他のツールで作ったアプリやサイトを取り込む機能を加えた。10月31日には Chats からアプリのページを開く機能を加えた。11月1日にはプロジェクトの SBOM(ソフトウェアの部品表)をダウンロードできるようにした。
年表の出来事の数を月ごとに見ると、2026年10月は23件だった。9月は5件、8月は1件である。TRAIL の年表では、2026年10月の23件は直近12か月の月別で最も多い。
同じカテゴリで比べると
同じコーディングの分野では、2026年10月28日に GitHub Copilot が Copilot Memory を一般提供にした。有料の Copilot プランで、個人の好みやリポジトリの決まりを、セッションや利用環境をまたいで覚えて使う機能だ。あわせて、過去の作業を振り返って記憶や指示ファイルを更新する Copilot dreaming を公開プレビューにした。
TRAIL の年表で、直近45日のコーディング分野の重要な出来事の一覧には、10月28日の Copilot Memory と10月30日の Lovable のメモリーがどちらも載っている。どちらも利用者の好みを覚えて後の作業に使う機能だ。ほかの項目はコーディングの比較表にまとめている。
誰が、いくらで使えるか
説明ページによると、メモリーはすべてのプランで既定で有効だ。TRAIL の料金表(2026年10月19日に確認)では、Lovable の Free は$0、Pro は月$25から、Business は月$50からで、Enterprise は要問い合わせである。
個人のメモリーを使うかどうかは、ワークスペースごとに「Workspace settings → Memory」の「Use memory」で決める。プロジェクトでは Memory 設定の「Memory for this project」で次の3つから選ぶ。
- You and this project:プロジェクトのメモリーを使い、Use memory が有効なら個人のメモリーも使う。これが既定だ。
- Just this project:プロジェクトのメモリーだけを使う。
- Nothing:メモリーを使わず、新しく保存もしない。
どの設定も、すでに保存した内容は消さない。1つの事柄を消すには、チャットで Lovable に忘れるよう頼む。
説明ページは注意も書いている。API キー、トークン、パスワードが含まれるときは、Lovable がその値を除いてから保存する。ただし、Lovable が見分けられるのは決まった形式の秘密の値だけで、ほかの機密の文章は見逃すことがある。説明ページは個人情報やほかの機密情報をメッセージに書かないよう求めている。
まだ分からないこと
更新履歴と説明ページは、メモリーの利用でクレジットを消費するかどうかに触れていない。覚えた内容をどこに、どれだけの期間保存するかも書かれていない。日本語で伝えた好みや事実を同じように扱うかどうかも、示されていない。
TRAIL の年表(重要度2以上)から作成。2026.10.30 まで。



