DeepL と ChatGPT の違い 翻訳の機能・料金と使い分け

DeepL は用語集と書式を保つファイル翻訳を備えた翻訳AIで、ChatGPT は会話で文脈や語調を伝えて訳させる対話型AIだ。最安の有料プランは DeepL が年払いで月¥1,150(税込)、ChatGPT Go が月¥1,400。

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この記事の要点

  • DeepL は翻訳と文章の推敲のための言語AIだ。ChatGPT は質問への回答、文章の作成、ファイルの分析などを会話で頼める対話型AIで、翻訳もその1つとして頼める。
  • いちばん大きな違いは訳し方を決める仕組みだ。DeepL は用語集、カスタムルール、常体と敬体の切り替えで訳文をそろえ、ファイルは書式を保ったまま訳す。ChatGPT は会話やカスタム指示で、文脈や語調を伝えて訳させる。
  • 迷ったら、Word や PowerPoint のファイルを体裁ごと訳したいなら DeepL、訳しながら要約や書き直しも頼みたいなら ChatGPT から始める。どちらも無料版がある。
目次9

ひとことで言うと

DeepL

DeepL はドイツの DeepL SE の言語AIだ。DeepL ヘルプセンターによると、Web、Windows と Mac のデスクトップアプリ、Android と iOS のアプリ、Chrome・Edge・Firefox の拡張機能、API、Microsoft 365 との連携で使える。テキスト、文書ファイル、画像を訳せる。社内の訳語や表記の決まりを守って訳したい人に向く。

ChatGPT

ChatGPT は OpenAI の対話型AIだ。ChatGPT の機能概要は、できることの1つに「言語間の翻訳」を挙げている。それまでの会話のやり取りを記憶し、文脈に合わせて回答を調整できる。翻訳のほかに、要約や書き直し、ファイルの分析も同じ画面で頼みたい人に向く。

比較表

値は TRAIL のファクトパック(2026年10月24日時点)と、両社の公式ページによる。

項目 DeepL ChatGPT
提供元 DeepL SE OpenAI
使う場所 Web、Windows・Mac アプリ、Android・iOS アプリ、ブラウザ拡張機能、API、Microsoft 365 Web、iOS・Android アプリ、デスクトップアプリ
得意なこと テキストとファイルの翻訳。用語集やカスタムルールで訳文をそろえる。DeepL Write で推敲 会話で翻訳、要約、書き直し、ファイルやデータの分析を頼む
無料の範囲 テキスト翻訳は月50,000文字。ファイルの翻訳は月1件(5MBまで)。用語集は1個 GPT-6 でのテキストチャットは無制限。ファイルのアップロードは1日3ファイルまで
最安の有料プラン Individual ¥1,150/月(年払いの月額換算、税込)。月払いは¥1,380 Go ¥1,400/月
会社向けの料金 Team 1人¥3,750/月、Business 1人¥7,500/月(いずれも年払いの月額換算、税込)。月払いは Team ¥4,500、Business ¥9,000。Enterprise は個別見積もり Business スタンダード 1ユーザー¥3,050/月(年額課金)、¥3,850/月(月額課金)。2〜200名
使えるモデル 翻訳と編集のために調整した DeepL の言語モデル。モデル名の一覧は公式に記載なし GPT-6.1 Sol、GPT-6 Astra、GPT-6 Sol、GPT-6 Luna など
日本語の画面 対応 対応。ブラウザや端末の言語に合わせて切り替わる
データの学習利用(個人) 無料版は入力した文章とファイルを訓練のために一定期間保存する。DeepL Pro は訓練に使わない 「すべての人のためにモデルを改善する」でオフにできる
データの学習利用(会社) DeepL Pro の各プランは訓練に使わない Business と Enterprise は初期設定で使わない
最新の更新日 2026年9月15日 2026年10月16日

最新の更新日は TRAIL の年表の日付だ。DeepL の料金ページは「価格には消費税が含まれています」と書いている。ChatGPT の料金ページには、税込みか税抜きかの記載がない。

料金の違い

同じ契約で使えるもの

DeepL Pro の料金ページによると、翻訳のプランは Individual、Team、Business、Enterprise の4つだ。推敲の DeepL Write Pro は Business に含まれ、Individual と Team には1人月¥1,150(年払い、税込)のアドオンで足せる。翻訳メモリは Business と Enterprise で使える。

ChatGPT の料金ページによると、Go(月¥1,400)は無料版より多くのアップロードと画像生成が使え、広告が表示される場合がある。Plus(月¥3,000)では GPT-6 による高度なリーズニングモデルやプロジェクトが使える。Business には ChatGPT、資料づくりを任せる ChatGPT Work、開発エージェントの Codex の全機能が含まれる。翻訳だけに払うなら DeepL、翻訳以外の作業もまとめて1つの契約にするなら ChatGPT という分け方になる。

無料枠の数え方

無料で使える量は、2つで数え方が違う。

  • DeepL:テキスト翻訳は1か月の文字数で数え、無料版は月50,000文字だ。ファイルの翻訳は件数で数え、無料版は月1件になる。ヘルプによると、使わなかったファイルの翻訳の枠は翌月に繰り越せない。
  • ChatGPT:料金ページによると、GPT-6 でのテキストチャットは無制限だが、不正利用を防ぐ安全対策が適用される。アップロードのヘルプによると、Free のファイルのアップロードは1日3ファイルまでだ。

API の従量課金との関係

API(ほかのアプリから AI を呼び出す仕組み)の料金は、どちらもチャットや翻訳ツールのプランとは別だ。DeepL API のプランのヘルプによると、API のプランでは Web やデスクトップアプリの DeepL Pro は使えない。API Growth は月額か年額の固定料金で、含まれる文字数を超えた分は使用量に応じて請求される。ChatGPT Business のヘルプも、API の利用は別扱いで別途課金されると書いている。

できることの違い

ファイルを体裁ごと訳す

Word や PowerPoint のファイルを、レイアウトを保ったまま別の言語にしたいなら DeepL が向く。文書ファイルの翻訳のヘルプによると、元のファイルの書式を維持したまま、ファイル全体を訳せる。Web、Mac と Windows のアプリ、REST API、Outlook 版で使える。

ファイル形式のヘルプによると、無料のアカウントでは Word、PowerPoint、PDF を5MB、100,000文字まで訳せる。Excel(.xlsx)は Team から使える。Business では Word、PowerPoint、PDF が1ファイル100MBまでになる。

ChatGPT も DOCX、PDF、TXT、XLSX、CSV、PPTX などのファイルを会話に添付できる。アップロードのヘルプは文書の要約、2つの文書の比較、短い文書を別の文体に書き換えることを例に挙げている。TRAIL が読んだ ChatGPT のヘルプには、レイアウトを保って訳したファイルを返す機能の説明はなかった。

訳語と語調をそろえる

社名や製品名の訳し方を毎回そろえたいなら、DeepL の用語集が使える。用語集のヘルプによると、用語のペアは単純に置き換えられず、訳文の言語の文法に合わせて調整される。テキストの翻訳とファイルの翻訳の両方で使える。料金ページによると、用語集は無料版と Individual が1個、Team が5個、Business 以上は制限なしだ。

DeepL Pro では書式や綴りの決まりをカスタムルールで指定できる。決まった形の事前定義ルールと、自分で文章で書くルールがあり、自分で書くルールは1つの一覧で200件まで同時に有効にできる。常体と敬体のヘルプによると、DeepL Pro では日本語への翻訳で「だ・である調」と「です・ます調」を選べる。

ChatGPT では訳し方の希望を指示で伝える。カスタム指示のヘルプによると、カスタム指示はすべてのチャットにすぐ適用される。保存できる長さは、Free と Go が1,500文字、Plus 以上が5,000文字までだ。プロジェクトのヘルプによると、プロジェクトの指示はそのプロジェクトの中でだけ使われる。共有したプロジェクトでは、プロジェクト固有の指示で作成者が違ってもトーンや文体を統一できるとしている。

文脈を伝えて、訳しながら手を加える

訳すだけでなく、要約や書き直しも同じ会話で頼みたいなら ChatGPT が向く。機能概要によると、ChatGPT は複雑な指示に従い、それまでの会話を記憶して、文脈に合わせて回答を調整できる。翻訳と同じ画面で、内容の下書き、書き換え、要約も頼める。

DeepL には、別の訳し方を示す「代案の提示」の機能がある。TRAIL の年表では、DeepL は2025年3月4日に Clarify を加えた。原文のあいまいな箇所を利用者に問いかけ、意図に合う訳にする機能だ。

OpenAI のヘルプは、ChatGPT が誤った情報を自信があるように出すことがあると説明している。この現象はハルシネーションと呼ばれる。ヘルプは ChatGPT を最終的な情報源にせず、初稿として使うよう勧めている。

社外秘の文章を入れる

入力した文章の扱いは無料版と有料版で大きく変わる。DeepL のプライバシーポリシーによると、無料サービスに入れた文章とファイル、その訳文は、ニューラルネットワークと翻訳アルゴリズムの訓練のために一定期間保存される。同じポリシーは、無料の DeepL翻訳で個人データを含む文章を訳すことは利用規約で認められず、DeepL Pro の登録者に限って可能だとしている。

DeepL Pro の料金ページは「DeepL Proのお客様のデータはDeepLのAIモデルを訓練するために使用されることはありません」と書いている。文章はサービスに必要な範囲で一時的に保存され、そのあと削除される。

ChatGPT の個人向けのプランでは、設定で選ぶ。データ管理のヘルプによると、「すべての人のためにモデルを改善する」をオフにすると、新しい会話は学習に使われない。ただし、回答に「いいね」や「よくないね」を付けると、その会話全体が学習に使われることがある。Business、Enterprise、Edu のワークスペースの内容は、初期設定で学習に使われない。

普段のアプリの中で訳す

メールや文書を書いているアプリの中で訳したいなら、DeepL の拡張機能やアドインが使える。料金ページによると、Chrome の拡張機能では Gmail、Google ドキュメント、Google スライドの中で直接使える。Outlook 版、Word 版、PowerPoint 版、Google Workspace 版もある。

ChatGPT の料金ページの機能の比較には、Excel、Word、PowerPoint、Google スプレッドシート向けの拡張機能が載っている。

組み合わせて使う

DeepL は ChatGPT の中から呼び出せる。DeepL のブログ(2026年9月22日更新)によると、DeepL MCP を ChatGPT にカスタムコネクタとして加えると、ChatGPT の画面を離れずに DeepL で訳せる。MCP は AI アシスタントを外部のツールにつなぐための公開された規格だ。

ブログによると、DeepL MCP ではテキストの翻訳、表や見出しや画像を含む書式とレイアウトを保ったファイルの翻訳、用語集とカスタムルールの適用ができる。リクエストは利用者の DeepL の契約で処理され、DeepL に送った文章は DeepL のモデルの訓練に使われない。ChatGPT で下書きを作り、訳す工程だけを DeepL の用語集とルールで行う使い方ができる。

更新の速さ

TRAIL の年表に記録した、直近の主な更新は次のとおりだ。

日付 ツール 内容 出来事
2026年10月16日 ChatGPT 共同編集できるスライド機能 ページ
2026年10月15日 ChatGPT 音声モデル GPT-Live-1.1 と日本語の声 ページ
2026年10月7日 ChatGPT GPT-6 と Intelligent UI の展開を開始 ページ
2026年10月6日 ChatGPT 音声ファイルのアップロードに対応 ページ
2026年9月15日 DeepL DeepL Voice が話し手の声を保ったまま訳せるように ページ
2026年4月16日 DeepL 訳した声を届ける Voice-to-Voice を発表 ページ
2026年2月2日 DeepL DeepL Voice API を一般提供 ページ
2025年11月5日 DeepL DeepL Agent を一般提供、対応言語は100以上へ ページ

TRAIL の年表では、2026年9月の出来事は DeepL が1件、ChatGPT が17件だった。10月(24日まで)は DeepL が0件、ChatGPT が12件だ。DeepL の直近の更新は音声の通訳の DeepL Voice に集まっている。

どれを選ぶか

  • Word、PowerPoint、PDF のファイルを、書式を保ったまま訳したいなら DeepL。
  • 社名や製品名の訳語を、チームでそろえたいなら DeepL の Team 以上。用語集は Team が5個、Business 以上は制限なく持て、カスタムルールも共有できる。
  • 日本語の訳文を「です・ます調」か「だ・である調」に決めて出したいなら DeepL Pro。
  • 訳したあとに要約や書き直しも続けて頼みたいなら ChatGPT。
  • 翻訳以外の作業も含めて1つの契約にしたいなら ChatGPT の有料プラン。
  • ChatGPT で作業しながら、訳す工程だけ DeepL の用語集を使いたいなら、DeepL MCP で両方をつなぐ。

よくある質問

DeepL と ChatGPT は翻訳で何が違うか

DeepL は翻訳と推敲のための道具で、用語集、カスタムルール、常体と敬体の切り替えで訳文をそろえる。ChatGPT は会話で幅広く頼める AI で、翻訳はその機能の1つだ。ファイルを書式ごと訳す機能は DeepL のヘルプに書かれている。

翻訳の精度はどちらが高いか

TRAIL が読んだ OpenAI の公式ページには、DeepL と比べた評価の記載はなかった。DeepL は2024年7月の発表で、言語の専門家によるブラインドテストでは、次世代モデルの訳が ChatGPT-4 の1.7倍多く選ばれたとしている。DeepL 自身が示した2024年時点の結果で、いまの ChatGPT のモデルと比べたものではない。どちらを使う場合も、社外に出す文章は原文を読める人が確かめる。

無料でどこまで使えるか

DeepL の無料版は、テキスト翻訳が月50,000文字、ファイルの翻訳が月1件(5MBまで)までだ。ChatGPT の無料版は GPT-6 でのテキストチャットが無制限で、ファイルのアップロードは1日3ファイルまでになる。

仕事の文書を入れてよいか

入れる前に、入力が学習に使われない設定かプランかを確かめる。DeepL の無料版は入力を訓練のために保存し、個人データを含む文章の翻訳は DeepL Pro に限られる。ChatGPT は個人のプランで学習をオフにでき、Business と Enterprise は初期設定で学習に使わない。

ChatGPT の中で DeepL を使えるか

使える。DeepL のブログによると、DeepL MCP を ChatGPT のカスタムコネクタとして加え、DeepL のアカウントでログインすると、ChatGPT から DeepL に翻訳を頼める。用語集とカスタムルールも使える。

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出典

この記事に出てくるツール

  • DeepL

    DeepL SE

    ドイツの DeepL が提供する、翻訳と文章の推敲、音声の通訳をこなす言語AI

    • 無料プランあり
    • 画面の日本語あり
    • APIあり

    有料Individual ¥1,150/月(年払いの月額換算、税込)

    年表
    13件
    最新の更新
    2026.09.15
  • ChatGPT

    OpenAI

    文章、画像、調査、開発を会話で任せられるAIアシスタント

    • 無料プランあり
    • 画面の日本語あり
    • APIあり

    有料Go ¥1,400/月

    年表
    98件
    最新の更新
    2026.10.16

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