「Google Antigravity」に音声モード 声で作業を頼み、操作の許可にも答える
Google は2026年11月6日、開発用AI「Google Antigravity」に、Gemini Live で動く音声モードを発表した。アプリと CLI で声で作業を頼み、操作の許可に答えられる。対象プランと料金は書かれていない。

この記事の要点
- Google は2026年11月6日、開発用AI「Google Antigravity」に音声モード(voice mode)を発表した。AIのエージェントと声で話しながら作業を進める機能である。
- 対象はアプリの Antigravity App と、ターミナルで使う Antigravity CLI の1.5.0以降だ。コードを書く開発者に関係する。
- 声で作業を頼み、実行中に指示を足し、操作の許可にも答えられる。料金と対象プランは発表に書かれていない。
目次5
何が発表されたか
Google は2026年11月6日、開発用AIツールの Google Antigravity で音声モードを発表した。音声モードはエージェント(指示を受けて作業を進めるAI)と声でやりとりする機能だ。動かしているのは、Google の Gemini Live のモデルである。
Google の発表は、エージェントの作業中に指示を足したり許可に答えたりするたびに、キーボードに戻る必要があったと説明している。
アプリでは、メッセージ欄の Start Voice mode を押して話し始める。音声モードは開いている会話の続きとして動き、それまでに文字で打ったやりとりも踏まえて答える。エージェントはふだんどおりコードを読み、ファイルを書き換え、コマンドを実行する。返事は声でリアルタイムに返ってくる。
Gemini Live のモデルは声を文字に起こさず、そのまま聞き取る。エージェントが話している途中に、話しかけて割り込むこともできる。
発表には、アプリに声で修正を頼み、エージェントが作業し、結果を聞くまでの動画が載っている。下の画像はその動画の表紙で、エージェントの返事が声の会話の欄に文字で出ている。

声でできることとして、発表は次の点を挙げている。
- 作業の途中で指示を足す。「何をしているの」と聞けば進み具合を答え、「stop」と言えば実行中の作業が止まる。
- 操作の許可に声で答える。エージェントは許可を求める内容と自分の勧めを読み上げ、答えを待つ。
- 進み具合を声で聞く。既定では、答えが出たときと判断が必要なときだけ話す。「keep me posted」と言うと、およそ30秒ごとに短い報告が入る。
- 表や図を会話に出させ、声で説明させる。
ファイルの削除のような破壊的な操作は、声では許可できない。発表は例として、ファイルの削除、管理者の権限でのコマンドの実行、Git のリモートへの force-push(共有先の履歴を上書きする操作)を挙げる。これらは画面の Allow を押して許可する。断るのは声でもできる。ふだんの権限の設定もそのまま当てはまる。
声は9種類から選べ、話す速さは0.75倍から2倍まで変えられる。発表には声を選ぶ画面の画像も載っている。Fola という声に「Clear and friendly」という説明が付き、その下に9つの点が並ぶ。

Antigravity CLI でも同じように使える。会話の中で /voice live と入力するか、F6 キーを押して話し始める。SSH(別のコンピューターにつないで操作する仕組み)で作業するときは、手元のコンピューターで agy mic-serve を実行する。そのうえで ANTIGRAVITY_MIC を設定して CLI を起動すると、手元のマイクとスピーカーを使える。発表には CLI で使う動画も載っており、下の画像はその表紙である。

終えるときは「Bye」と言うか、End を押す。エージェントの作業と話した内容の書き起こしは会話に残り、実行中の作業は音声モードを終えても続く。
年表で見ると
TRAIL の年表では、2026年11月3日のアプリ v2.29.0 で、Gemini Live を使う音声モードの提供が順に始まっていた。同じ版では会話をクラウドで動かすリモートエージェントの提供も始まった。11月6日の発表では、アプリに加えて CLI でも使えることが示された。
それより前の主な出来事は、2026年10月29日の Plugin Marketplace の公開と、10月13日の Gemini 4 Argon の提供である。Antigravity の節目は、2025年11月18日の公開プレビューと、2026年5月19日の Antigravity 2.0 と CLI の公開だ。
TRAIL の年表では、Antigravity の出来事は2026年6月から8月まで0件だった。9月に4件、10月に9件と増え、11月は基準日の11月7日までに3件ある。
同じカテゴリで比べると
開発用AIの比較表に並ぶ Antigravity 以外のツールで、2026年11月4日から11月7日までに年表に記録された重要度2以上の出来事は次のとおり。
| ツール | 出来事 | 日付 |
|---|---|---|
| Cursor | エージェントと声で話す Voice chat | 2026年11月6日 |
| GitHub Copilot | Slack と Teams の @GitHub を一般提供 | 2026年11月6日 |
| Cursor | Cursor 内でアプリを作り公開する機能 | 2026年11月5日 |
| Devin | 小型の自社モデル SWE-2 Flash を公開 | 2026年11月4日 |
| Windsurf | SWE-2 Flash を公開 | 2026年11月4日 |
TRAIL の年表では、開発用AIでエージェントと声で話す機能が、同じ11月6日に2つ記録された。Cursor の出来事はエージェントと声で話す Voice chat である。2つのツールのほかの項目はCursor と Antigravity の比較表にまとめている。
誰が、いくらで使えるか
音声モードは Antigravity App と、Antigravity CLI の1.5.0以降で使える。ただし音声モードのドキュメントには、アカウントによってはまだ使えない場合があると書かれている。サインインしていないときと、利用上限に達しているときは、Start Voice mode のボタンが出ない。
アプリでは、手元のコンピューターで動かす会話だけで使える。Remote Control の接続や、クラウドで動く会話では使えない。CLI でも、リモートエージェントの会話では使えない。
声の扱いについて、ドキュメントは次のように説明している。マイクの音声は Google のサーバーに送られ、そこで Gemini Live のモデルが聞き取って、声の返事を作る。音声モードの Gemini Live のモデルが触れられるのは、音声モードを始めた会話だけである。
料金と対象プラン、日本語で話せるかどうかは、発表にもドキュメントにも書かれていない。
まだ分からないこと
- 音声モードを使える料金プランと、利用枠への数え方。
- 日本語で話しかけられるかどうかと、日本語で答える声があるかどうか。
- すべてのアカウントで使えるようになる時期。
- 企業向けの Gemini Enterprise 経由の利用者が使えるかどうか。
- Google のサーバーに送られた音声が、どれだけの期間、どう扱われるか。
TRAIL の年表(重要度2以上)から作成。2026.11.06 まで。



