動画生成AIとは?意味・仕組みと主なツールの無料枠・料金(2026年10月時点)
動画生成AI(どうがせいせいえーあい)
Video Generation AI / AI動画生成
動画生成AIとは、文章や画像などの指示から新しい動画を作り出すAIのこと。生成AIの一種で、最近は映像と一緒にせりふや効果音も作れるモデルが出ている。
要するに
- 画像の拡散モデルを動画に広げ、ノイズから映像を作る
- Kling・Veo・Runway・Seedance・HeyGen はどれも無料プランがある
- 商用利用はプランで変わり、HeyGen の Free は商用に使えない
最終確認

目次8
ひとことで言うと
動画生成AIは、文章や画像などの指示から、新しい動画を作り出すAIだ。生成AIのうち、動画を作るものを指す。最近のモデルは映像と一緒にせりふや効果音も作れる。
身近な例でいえば、「朝の港を空から映した10秒の映像」と書くと、その動画ができる。商品の写真を1枚渡して「この商品がゆっくり回る動画」と頼むこともできる。
仕組み
論文「Video Diffusion Models」(2022年4月に arXiv で公開)と、OpenAI の Sora の技術レポート(2024年2月15日)をもとに、動画ができるまでの流れをまとめると次のとおりだ。
- 学習する:大量の動画と画像に、内容を説明する文章を付けて学ばせる。Sora の技術レポートは、まず説明文を作るモデルを学習させ、学習用のすべての動画に細かい説明文を付けたとしている。
- 動画を小さくまとめる:そのままでは大きすぎるので、動画を時間の方向と画面の方向の両方で圧縮した表現(潜在表現)に変える。Sora はこの圧縮した表現の中で学習し、動画を作る。
- ノイズから映像を作る:拡散モデル(ノイズの入ったデータから、元のきれいなデータを当てるように学習した方式)で、ノイズから指示に合う映像を作る。Sora はノイズの入った区画から、元のきれいな区画を当てるように学習している。
- 動画に戻す:できた表現を、別に学習したデコーダー(圧縮した表現を元の映像に戻す部分)で、目に見える動画に戻す。
「Video Diffusion Models」の論文は、提案した動画の拡散モデルを、標準的な画像の拡散モデルの構造を自然に広げたものと位置づけ、画像と動画のデータを一緒に学習できるとしている。Sora の技術レポートも、画像は1コマだけの動画だとして、同じ仕組みで扱う。Sora は拡散モデルとトランスフォーマー(LLM でも使われる仕組み)を組み合わせた、拡散トランスフォーマーだと説明している。
ByteDance の Seedance 1.0 の技術レポート(2025年6月)は、拡散モデルの進歩が動画生成を急速に伸ばしたと書いている。Seedance 1.0 は文章から動画を作る学習と、画像から動画を作る学習を一緒に行い、複数のカットをつなぐ動画にも対応する。5秒の 1080p の動画を、NVIDIA L20 で41.4秒で作れるとしている。
入力は文章だけではない。Sora の技術レポートは画像を動かす、動画を前後に延ばす、動画の見た目を変えるといった使い方を挙げている。テキスト、画像、音声、動画を組み合わせて入れられるモデルもあり、これはマルチモーダルの一種だ。
表で見る最新の状況
上の1つめの表は、TRAIL が掲載している動画生成AIのうち、提供中の5つのツールを並べたものだ。料金の確認日は、Kling、Veo、HeyGen が2026年10月24日、Seedance が2026年10月19日、Runway が2026年10月10日。
5つとも無料プランがあり、無料の範囲で試せる。ただし無料の量は数え方が違う。Kling の Basic は毎月の無料クレジット(有効期間31日)、Veo は Flow で1日50クレジット、Runway の Free は一回限りの125クレジット、Seedance は Dreamina で毎日の無料クレジット、HeyGen の Free は月3本・1本1分までだ。Veo の無料の扱いは、Flow のヘルプの間で書き方がそろっていない。クレジットのヘルプはプランがなくても1日50クレジットが付くとし、「Google Flow を使ってみる」は利用の条件に Google AI のプランへの登録を挙げている。
最も安い有料プランは、Kling が Standard の$8.8/月(初月$6.99)、Veo が Google AI Plus の¥725/月、Runway が Standard の$15/月(年払いは月$12)、Seedance が Basic の¥2,380/月、HeyGen が Creator の$29/月だ。画面の日本語に対応しているのは Kling、Veo、HeyGen で、Runway と Seedance は対応を確認できていない。
2つめの表は TRAIL の年表から動画生成の主な出来事を選んだものだ。2023年2月に Runway が Gen-2 を発表し、2024年2月15日に OpenAI が Sora を技術レポートで初めて公開した。2024年12月9日の Sora Turbo の一般提供では、最長20秒の動画を作れるとされた。
音声つきの生成は、Google が2025年5月20日に発表した Veo 3 で、Veo は初めて音声つきの動画を作れるようになった。Google のブログは、街の背景の音、公園の鳥の声、登場人物のせりふを例に挙げている。その後、Sora 2(2025年9月30日)、Kling VIDEO 2.6(2025年12月3日)も音声を同時に作るモデルとして出た。長さは、Seedance 2.5(2026年7月31日)が1回で最長30秒、Kling 4.0(2026年10月15日に全員に公開)が3〜30秒だ。
TRAIL の年表では、提供の終了も続いている。Sora は2026年4月26日に Web 版とアプリの提供を終え、API も2026年9月24日に止まった。Gemini API の Veo 3.1 のプレビューは2026年10月22日に終わり、推奨の移行先は gemini-omni-1.1-flash だ。動画生成AIは、使えるツールと使える場所が入れ替わることがある。
動画生成AIと画像生成AIの違い
| 項目 | 動画生成AI | 画像生成AI |
|---|---|---|
| 作るもの | 動く映像。最近は音声つきもある | 1枚の静止画 |
| 扱うデータ | 時間の方向にコマが続くデータ | 1コマのデータ(Sora の技術レポートは画像を1コマの動画として扱う) |
| 仕組み | 画像の拡散モデルの構造を動画に広げたもの(Video Diffusion Models の論文) | 拡散モデルなど |
| TRAIL の代表的なツール | Kling、Veo、Runway、Seedance、HeyGen | Midjourney、Adobe Firefly、Nano Banana |
画像生成AIの比較は画像生成AIの比較表、動画生成AIの比較は動画生成AIの比較表にまとめている。
仕事でどう関係するか
広告や商品紹介の短い動画を作るとき
まず確かめたいのは、作った動画を商用で使えるかだ。各社の公式の記載は次のとおりで、プランによって変わる。
- Kling:料金ページのよくある質問は、有料の加入者は作った内容を商用目的で使えるとしている。Kling と競合する製品やサービスの開発には使えない。料金ページの比較表では、無料の Basic には商用利用の特典がない。
- Runway:利用規約(2026年10月23日更新)は、規約を守ることを条件に、出力の商用利用を制限しないとしている。この条文にプランごとの区別はない。
- HeyGen:利用規約(2026年10月15日更新)は、Free で作った出力を販売、収益化、広告、クライアントの仕事などに使えないとしている。Creator、Pro、Business の節では、商用を含む利用を制限しないとしている。
- Veo(Google Flow):Flow のヘルプは、商用目的で使えるかという質問に、利用規約の全体を読んで守る必要があると答え、可否は明記していない。Google はそのコンテンツの所有権を主張しないとしている。
長さも確かめる。Kling 4.0 は3〜30秒、Seedance 2.5 は1回で最長30秒だ。
白い背景の上で、青いステンレスの水筒がゆっくり1回転する10秒の動画。
カメラは固定、やわらかい自然光、商品のロゴがはっきり見える。
最後の2秒は水筒が止まり、右下に余白を残す。社内の研修や説明の動画を作るとき
話す人の映像が必要なら、アバター(人の姿をまねた映像)の動画を作る HeyGen が候補になる。TRAIL のデータでは、台本を入れると話す動画ができ、動画を175以上の言語・方言に翻訳する機能もある。ただし利用規約では、Free の出力は個人の非営利の利用と社内での評価に限られる。
自社のサービスに組み込むとき
API(ほかのアプリから AI を呼び出す仕組み)の有無と、続くかどうかを確かめる。TRAIL のデータでは、Kling、Runway、Seedance、HeyGen は API がある。Veo は、Gemini API の Veo 3.1 のプレビューが2026年10月22日に終わった。Seedance の API は BytePlus の ModelArk 経由で、米国は対象外だ。Sora の API は2026年9月24日に止まり、OpenAI は一対一で置き換えられる API はないとしている。組み込む前に、提供元が終了したときの移り先を考えておく必要がある。
注意点と限界
- 物理の動きを正しく作れないことがある。Sora の技術レポートは、ガラスが割れる動きなどを正確に作れないこと、長い動画で筋が通らなくなること、物が急に現れることを限界として挙げている。
- 作った動画には透かしが入ることがある。Flow のヘルプによると、Flow で Veo や Imagen を使って作ったすべての出力には目に見えない透かし(SynthID)が入り、Google One の Free、Plus、Pro のプランで作った動画には目に見える透かしも入る。
- 法律の確認は使う側の責任になる。Kling の料金ページは、商用で使う前に、肖像権、著作権、商標、広告の規制、AI で作ったことの表示などの決まりに合うかを利用者が確かめるよう求めている。HeyGen の利用規約も、出力を人に配るときは、法律で求められる範囲で AI で作ったことを示すよう求めている。
- 入れた素材が学習に使われることがある。Runway の利用規約は入力と出力を AI モデルの学習と改善に使うことがあるとしている。
よくある質問
動画生成AIとは何か
文章や画像などの指示から、新しい動画を作り出すAIだ。Sora はノイズの入ったデータから元の映像を当てる拡散モデルを使っていた。Veo 3 や Kling VIDEO 2.6 のように、せりふや効果音を同時に作るモデルもある。
無料で使えるか
使える。TRAIL の表の5つのツールは、どれも無料プランがある。ただし量には上限があり、Runway の Free は一回限りの125クレジット、HeyGen の Free は月3本・1本1分までだ。
作った動画を商用で使えるか
ツールとプランによる。Kling は有料の加入者に商用利用を認め、HeyGen は Free の出力の商用利用を認めていない。Runway の利用規約は商用利用を制限しないとし、Google の Flow のヘルプは可否を明記していない。使う前に、各社の利用規約の原文を確かめる必要がある。
Sora は今も使えるか
使えない。Sora の Web 版とアプリは2026年4月26日に、API は2026年9月24日に提供を終えた。経緯と代わりのツールは Sora の提供終了の解説にまとめている。
何秒の動画を作れるか
モデルによる。TRAIL のデータでは、Kling 4.0 が3〜30秒、Seedance 2.5 が1回で最長30秒だ。HeyGen の Free は1本1分までの動画を作れる。
日本語で使えるか
画面の日本語に対応しているのは Kling、Veo、HeyGen だ。Veo を使う Flow は日本語に対応するが、最適な結果には英語のプロンプトを勧めている。Kling は 3.0 以降、日本語の音声や文字の生成にも対応している。
関連する用語
出典
- Video Diffusion ModelsarXiv
- Video generation models as world simulatorsOpenAI
- Seedance 1.0: Exploring the Boundaries of Video Generation ModelsarXiv
- Fuel your creativity with new generative media models and toolsGoogle
- Google Flow を使ってみるGoogle
- Kling AI Membership PlanKuaishou Technology
- Terms of UseRunway
- HeyGen Terms of ServiceHeyGen
- 公開
- 執筆
- TRAIL編集部(編集方針)


