Stable Diffusion と Midjourney の違い 料金と商用利用の条件
Stable Diffusion は重みを手元で動かすか API のクレジットで払い、Midjourney は月$10からの契約で使う。商用は両方とも100万米ドルが境だが、超えたときの扱いと非公開の条件が違う。

この記事の要点
- Stable Diffusion と Midjourney は、どちらも文章の指示から画像を作る画像生成AIだ。Stable Diffusion は Stability AI のモデルのシリーズで、重みを取得して自分の環境で動かすか、API にクレジットを払って呼び出す。Midjourney は月額の契約で使うウェブのサービスだ。
- いちばん大きな違いは、どこで動かし、どう払うかだ。Stable Diffusion は自社の PC やサーバーで動かせて、年間売上が100万米ドル未満なら商用利用も無料になる。Midjourney は midjourney.com と Discord で使い、最安の Basic でも月$10(年払いは月$8)かかる。
- 迷ったら、社外に出せない素材を自社の環境で扱うか、アプリに組み込むなら Stable Diffusion から始める。GPU やプログラムを用意せずブラウザで作るなら Midjourney から始める。
目次8
ひとことで言うと
Stable Diffusion
Stable Diffusion は、Stability AI が開発する画像生成モデルのシリーズだ。重みが公開されたオープンウェイトのモデルで、Hugging Face から取得して自分の GPU で動かせる。Stability AI の API(ほかのアプリから AI を呼び出す仕組み)でも使える。自社の環境で画像を作りたい会社や、アプリに画像生成を組み込みたい開発者に向く。
Midjourney
Midjourney は Midjourney, Inc. の画像生成のサービスだ。ブラウザの midjourney.com と Discord で使い、文章から画像を作るほか、1枚の画像から5秒の動画も作る。midjourney.com と Discord で使うには、月額か年額の有料プランの契約が要る。プログラムを書かずに、ブラウザだけで画像を作りたい人に向く。
比較表
値は TRAIL のファクトパック(2026年10月24日時点)と、2社の公式ページによる。
| 項目 | Stable Diffusion | Midjourney |
|---|---|---|
| 提供元 | Stability AI | Midjourney, Inc. |
| 使う場所 | 自分の PC やサーバー(Hugging Face で重みを取得)、Stability AI の API。Replicate、Fireworks AI、DeepInfra、ComfyUI からも使える | ブラウザ(midjourney.com)、Discord。iOS と Android の niji · journey アプリ |
| 得意なこと | 文章からの画像の生成、元の画像の描き直し、重みの追加学習 | 文章からの画像の生成、文章での画像の編集(参照画像は最大4枚)、画像から5秒の動画 |
| 無料の範囲 | 自分の環境なら Community License で無料(年間売上100万米ドル未満)。API は25クレジットの無料枠 | midjourney.com と Discord に無料体験なし。niji · journey アプリにだけ限られた体験 |
| 最安の有料プラン | API の従量課金。1クレジット$0.01で、3.5 Large は6.5クレジット、SDXL 1.0 は0.9クレジットから | Basic 月$10(年払いは月$8) |
| 会社向けの料金 | 年間売上100万米ドル超の商用利用は Enterprise License(個別見積もり) | 団体向けの割引や無料のプランなし。年間の総収入$1,000,000超の会社は Pro(月$60)か Mega(月$120) |
| 使えるモデル | Stable Diffusion 3.5 Large、Large Turbo、Medium、Flash、SDXL 1.0 | V8.2、V8.1、Niji V7、動画の Video V1 |
| 日本語の画面 | 公式に記載なし。3.5 の API は英語のプロンプトだけを受け付ける | 公式に記載なし。ドキュメントは英語 |
| データの学習利用 | 利用規約では入力と出力がサービスの改善に使われうる。学習への利用はオプトアウトできる | 利用者の入力とプロンプトを学習に使ったと公開。今回読んだ公式ページに、オフにする設定の記載なし |
| 作品の公開 | 公式に記載なし | 初期設定で公開。非公開にする Stealth Mode は Pro と Mega だけ |
| 最新の更新日 | 2026年8月25日(資金調達)。モデルは2024年10月22日 | 2026年10月8日 |
最新の更新日は TRAIL の年表の日付だ。料金はどちらも米ドルで示されている。Midjourney の税のページによると、住む場所に応じた売上税や付加価値税が支払いのときに足される。Stability AI の料金ページには、税の記載がない。
料金の違い
払うものが違う
Stability AI の料金ページは、1クレジットを$0.01としている。画像1回あたりのクレジットは、Stable Diffusion 3.5 Large が6.5、Large Turbo が4、Medium が3.5、Flash が2.5、SDXL 1.0 が0.9からだ。新しいアカウントには25クレジットの無料枠が付く。料金ページに月額のプランは載っていない。
Midjourney のプランの比較によると、プランは Basic が月$10、Standard が月$30、Pro が月$60、Mega が月$120だ。年払いにすると20%安くなる。契約に含まれるのは、速く作る Fast の GPU 時間で、Basic は月3.3時間、Standard は月15時間、Pro は月30時間、Mega は月60時間になる。Standard 以上なら、Relax Mode で画像を無制限に作れる。
Stable Diffusion の API は使った分だけクレジットを払い、Midjourney は月額か年額の契約で払う。
自分の環境で動かすときの料金
Stable Diffusion の重みを自分の環境で動かすときは、Stability AI Community License に従う。ライセンスのページは対象を年間売上100万米ドル未満の研究者、開発者、小さな会社、クリエイターとしている。この範囲なら、研究、非商用、商用の利用に料金はかからない。売上がそれを超える会社には、個別見積もりの Enterprise License を案内している。
Stability AI の発表によると、Stable Diffusion 3.5 Medium は一般向けの PC で動く設計だ。文字の処理の部分を除けば、9.9GB のビデオメモリで動く。
API の従量課金との関係
Stable Diffusion 3.5 の Large、Large Turbo、Medium は、API と自分の環境の両方で使える。API のクレジットは Stable Diffusion のほか、Stable Image Ultra(8クレジット)や Stable Image Core(3クレジット)にも使える。利用規約によると、使っていないクレジットは、別に定めがない限り購入か付与から1年で切れ、支払いは法律が求める場合を除いて返金されない。
Midjourney の利用規約は、自動化のツールでサービスにアクセスしたり画像を作ったりすることを禁じている。今回読んだ Midjourney の公式ページに、API の料金の記載はなかった。
会社でまとめて契約するとき
Midjourney の利用規約では、アカウントは1人1つで共有できない。団体向けの請求のページによると、年払いの Pro か Mega が50件以上あれば、請求をまとめる相談ができる。SSO(1つのアカウントで複数のサービスに入る仕組み)や、席と管理者の管理には対応していない。団体向けの割引や無料のプランもない。
Stability AI は大量のクレジットの購入や会社との契約について、FAQ で営業の窓口に連絡するよう案内している。Community License のもとでモデルを第三者に提供するときは、契約書の写しを渡し、「Powered by Stability AI」を関連するウェブサイトなどに目立つように示す。
できることの違い
社外に出せない素材で画像を作る
公開前の製品や社内の写真を使うなら、Stable Diffusion の重みを自社の PC やサーバーで動かす方法がある。Stability AI は重みを Hugging Face で自分の環境向けに公開している。Hugging Face のモデルカードによると、ファイルを取得するには条件に同意し、Hugging Face の情報を共有することに同意する。手元で画面から使うなら ComfyUI、プログラムから使うなら Diffusers を勧めている。
Midjourney は midjourney.com と Discord で使うサービスだ。今回読んだ公式ページに、手元で動かす方法の記載はなかった。
Midjourney の利用規約は、利用者の作品が初期設定で公開され、ほかの人が手を加えられるとしている。Stealth Mode のページによると、midjourney.com で作品を見せる相手を決める Stealth Mode は Pro と Mega だけで使える。Stealth Mode を初期設定にしても、すでに公開した作品は自動では非公開にならない。Discord の公開チャンネルで作ったものも、ほかの人に見える。利用規約は、Stealth Mode のときは作品を公開しないよう最善を尽くす、という書き方だ。
入力の扱いも違う。Midjourney の学習データの公開の概要は、利用者の入力やプロンプトをモデルの学習に使ったと答えている。今回読んだ公式ページ(プライバシーポリシーを含む)に、学習に使わないようにする設定の記載はなかった。
Stability AI の利用規約は、入力と出力をサービスの改善と開発に使うことがあるとし、学習への利用はオプトアウトできるとしている。プライバシーセンターによると、API ではアカウントの概要のページで「Training: Improve the Model for Everyone」を「No」にする。公式ページに同じ文はないが、重みを自分の環境で動かす構成なら、画像を作るのに Stability AI の API は使わない。
アプリや社内のシステムに組み込む
Stable Diffusion は Stability AI の API に依頼を送って画像を受け取れる。Stable Diffusion 3.5 の API のドキュメントによると、文章から画像を作るほか、元の画像を渡して描き直す image-to-image も使える。生成に失敗したときは料金がかからない。
上で見たとおり、Midjourney の利用規約は自動化のツールでの利用を禁じている。今回読んだ公式ページで API の料金が示されているのは、Stable Diffusion だけだ。
自社の画風に寄せる
Stable Diffusion は重みが公開されているので、LoRA やファインチューニング(追加学習)で自分用のモデルを作る使い方がある。ライセンスのページの FAQ は、こうして作ったモデルは「基盤モデル」に当たらないとしている。ただし Community License は、モデルや出力を使って、ほかの基盤の生成AIモデルを作ったり改良したりすることを禁じている。
Midjourney には「Moodboards」がある。Moodboards のページによると、特定の画像を選んで使う Personalization(好みに合わせる機能)の1つだ。画像は手元のファイル、画像の URL、自分の作品から選べる。
ブラウザで作って編集し、動画にする
ブラウザの画面だけで作り、直し、動かしたいなら Midjourney が合う。Edit model のページによると、文章の指示で画像を直し、最大4枚の参照画像から新しい画像を作れる。一部の描き直しと、枠の外の描き足しもできる。
動画のページによると、1枚の画像から5秒の動画を作り、4秒ずつ延ばして最長21秒にできる。HD の動画は Standard 以上で使える。Stable Diffusion の API は、TRAIL の年表では2025年7月24日に動画生成の Stable Video Diffusion の提供を終えている。
広告や販促物に使う
ライセンスの扱いは2社の公式ページに書かれたとおりに示す。TRAIL は法的な判断をしない。
Community License の本文では、年間売上は利用者と関連会社の分を合わせて数える。モデルから得た売上かどうかは問わない。売上が100万米ドルを超えると、その時点でこのライセンスの許可は終わり、Stability AI にライセンスを求める必要がある。商用の目的で使ったり配布したりするときは、Stability AI への登録が要る。
作った画像を商用に使えるかという問いに、Stability AI の FAQは、だれかの著作権を侵害しない限り使えると答えている。出力の権利は、Stability AI の利用規約と Community License のどちらも、法律が認める範囲で利用者のものとしている。旧来の SDXL 1.0 は別のライセンス(CreativeML Open RAIL++-M License)で配られ、モデルカードの「Uses」の項は、想定する用途を研究としている。
Midjourney の商用利用のページによると、作った画像と動画は解約しても利用者のものだ。ただし、年間の総収入が$1,000,000を超える会社が商用に使うには、Pro か Mega の契約が要る。利用規約は、年間の売上が$1,000,000を超える会社とその従業員は、Pro か Mega の契約がないと作品を自分のものにできないとしている。ほかの人の画像を高画質にしたものは、元の作者のものになる。Midjourney は著作権について助言できないとし、疑問は弁護士などに相談するよう勧めている。
どちらも100万米ドルが境で、Stable Diffusion の Community License は関連会社の売上も合わせて数えると明記している。今回読んだ Midjourney の公式ページに、関連会社の扱いの記載はなかった。自社がどちらに当たるかは、それぞれの原文で確かめる。
更新の速さ
TRAIL の年表に記録した、主な更新は次のとおりだ。
| 日付 | ツール | 内容 | 出来事 |
|---|---|---|---|
| 2026年10月8日 | Midjourney | 共同編集者を招待できる共有フォルダ | ページ |
| 2026年10月8日 | Midjourney | Thinking Mode の試験を開始 | ページ |
| 2026年8月27日 | Midjourney | V8.2 の編集モデルを公開 | ページ |
| 2026年8月25日 | Stable Diffusion | Stability AI がシリーズBで7,600万ドルを調達 | ページ |
| 2026年7月24日 | Midjourney | V8.2 を公開 | ページ |
| 2024年10月22日 | Stable Diffusion | Stable Diffusion 3.5 を公開 | ページ |
| 2024年7月5日 | Stable Diffusion | 年間売上100万ドル未満は商用利用も無料に | ページ |
TRAIL の年表では、モデルの更新の間隔の中央値は、Midjourney が43日、Stable Diffusion が118日だ。2026年10月24日の時点で、最新のモデルの更新から Midjourney は92日、Stable Diffusion は732日がたっている。
どれを選ぶか
- 社外に出せない素材を使い、自社の PC やサーバーで画像を作るなら、Stable Diffusion。
- アプリや社内のシステムから API で画像を作るなら、Stable Diffusion。Midjourney の利用規約は自動化のツールでの利用を禁じている。
- 月額の料金をかけずに少しずつ使うなら、Stable Diffusion の API の従量課金。25クレジットの無料枠から始められる。
- GPU やプログラムを用意せず、ブラウザで作って編集し、短い動画にもするなら、Midjourney。
- 作った画像をほかの人に見せたくないなら、Stable Diffusion を自分の環境で動かすか、Midjourney の Pro か Mega の Stealth Mode を使う。
- 年間の売上が100万米ドルを超える会社なら、Stable Diffusion は Enterprise License、Midjourney は Pro か Mega が前提になる。
よくある質問
無料で使えるのはどちらか
Stable Diffusion だ。重みを自分の環境で動かすなら、年間売上100万米ドル未満の個人や会社は商用も含めて無料で、API には25クレジットの無料枠がある。Midjourney は midjourney.com と Discord に無料体験がなく、最安は Basic の月$10だ。
商用利用できるか
どちらも公式に商用の利用を認めている。Stable Diffusion は年間売上100万米ドル未満なら Community License で無料だが、商用の目的では Stability AI への登録が要る。Midjourney は年間の総収入が$1,000,000を超える会社に Pro か Mega を求める。
日本語のプロンプトで使えるか
Stable Diffusion 3.5 の API は英語のプロンプトだけを受け付け、ほかの言語では 422 のエラーになる。Midjourney の公式ドキュメントは英語で書かれ、画像の中に文字を入れる機能は、英語のようなラテン文字でいちばんうまく働くとしている。ふだんの言葉でアイデアを伝える Conversational mode は、ほかの言語でも使えると説明している。どちらも、今回読んだ公式ページに日本語の画面の記載はなかった。
作った画像はほかの人に見られるか
Midjourney は初期設定で作品を公開し、非公開にする Stealth Mode は Pro と Mega だけで使える。Stable Diffusion の作品を公開する仕組みは、今回読んだ公式ページに記載がなかった。
入力したデータは学習に使われるか
Midjourney は利用者の入力やプロンプトを学習に使ったと公開しており、今回読んだ公式ページにオフにする設定の記載はない。Stability AI は入力と出力をサービスの改善に使うことがあり、API ではアカウントの概要のページで学習への利用を止められる。
会社でまとめて契約できるか
Midjourney に団体向けの割引や無料のプランはなく、年払いの Pro か Mega が50件以上なら請求をまとめる相談ができる。SSO や席の管理には対応していない。Stability AI は大量のクレジットの購入や会社との契約では営業の窓口に連絡するよう案内している。
次に読む
TRAIL の年表(重要度2以上)から作成。2026.10.08 まで。
出典
- PricingStability AI
- Stable Diffusion 3.5Stability AI
- FAQsStability AI
- LicenseStability AI
- Stability AI Community License AgreementStability AI
- Terms of ServiceStability AI
- Privacy CenterStability AI
- Introducing Stable Diffusion 3.5Stability AI
- stabilityai/stable-diffusion-3.5-mediumStability AI(Hugging Face)
- stabilityai/stable-diffusion-xl-base-1.0Stability AI(Hugging Face)
- Comparing Midjourney PlansMidjourney
- Free TrialsMidjourney
- Tax / VAT ChargesMidjourney
- Terms of ServiceMidjourney
- Using Images & Videos CommerciallyMidjourney
- Stealth ModeMidjourney
- Privacy PolicyMidjourney
- Public Summary of Training ContentMidjourney
- Group Plans & Corporate BillingMidjourney
- Edit ModelMidjourney
- VideoMidjourney
- MoodboardsMidjourney
- Text GenerationMidjourney
- Draft & Conversational ModesMidjourney





