Muse Wonder 発表、API は当日から 前の節目から34日
Meta が2026年10月12日、Muse Wonder と Muse Wonder Full を発表した。API と Muse Code では当日から使える。Muse 本体への導入は「近く」で、日本での提供は確認できていない。
TRAIL の年表(重要度2以上)から作成。2026.10.12 まで。
- Meta が2026年10月12日、AI モデルの Muse Wonder と Muse Wonder Full を発表した。Meta は、同社で最も性能の高いモデルだとしている。
- 発表の当日から使えるのは、開発者向けの Meta Model API と Muse Code だ。API で開発する人と、コーディングに AI を使う人に関係する。
- パーソナルAIエージェントの Muse には近く導入するとしている。TRAIL が確認している Muse の提供地域は米国とカナダで、日本での提供は確認できていない。
何が発表されたか
Muse を提供する Meta は2026年10月12日、Muse Wonder と Muse Wonder Full を発表した。Meta の発表は、この2つを個人と仕事の両方で使うエージェント向けのモデルと説明している。エージェントは、人の代わりに複数の手順の作業を進める AI のことだ。
発表が柱に据える機能は2つある。1つは Active Memory で、利用者についての大事な情報を会話をまたいで覚え、作業に必要なときに取り出す。もう1つは Active Focus で、難しい目標に対して別のやり方を試し、行き詰まりを越えて作業を続ける。重要な操作の前には利用者に確認するという。
提供の経路はモデルごとに違う。Muse Wonder は Meta Model API と Muse Code で、Muse Wonder Full は Muse Code の契約者向けに、発表の当日から使える。Muse Code は、ターミナル(文字で操作する画面)で動くコーディング用のエージェントだ。
性能の数字は Meta の発表による。開発者向けの発表には、他社のモデルと並べた表がある。長い時間がかかるコーディングの課題を集めた DeepSWE 1.1 のスコアは、Muse Wonder Full が79.0、Muse Wonder が78.8、Claude Opus 5.5 が74.2だった。いずれも各モデルの最大設定(max)での数字だ。同じ表には、Claude Opus 5.5 のほうが Muse Wonder Full より高い項目もある。ゼロからプログラムを書く力を測る ProgramBench などだ。
安全面について、Meta は Muse Wonder を、同社のモデルで最も人の意図に沿って動くものだとしている。
年表で見ると
TRAIL の年表で、Muse のモデル更新は Muse Wonder が8件目になる。直前の更新は2026年9月2日の Muse Spark 1.3 で、今回はそこから40日空いた。年表にある8件の間隔は、中央値が22日、最小が1日、最大が90日だ。
とくに大きな出来事として年表に記録している節目は、Muse では3件ある。
- 2026年4月8日:Muse Spark を発表。Muse シリーズ最初のモデル
- 2026年9月8日:パーソナルAIエージェント Muse を米国で提供開始(前回から153日)
- 2026年10月12日:Muse Wonder と Muse Wonder Full を発表(前回から34日)
出来事の数は、2026年5月と6月が0件、7月が3件、8月と9月が5件ずつだった。10月は13日までに2件ある。
TRAIL の年表では、節目の間隔が153日から34日に縮まった。Muse の初回リリースは2026年4月8日で、2026年10月13日から数えて188日前にあたる。年表の出来事は、4月の1件を除いてすべて7月以降にある。
同じカテゴリで比べると
対話型AIの比較表に並ぶツールのうち、年表でここ2か月にモデル更新があった6つを挙げる。日数は2026年10月13日から数えている。
| ツール | 最新のモデル更新 | 日付 | 何日前 |
|---|---|---|---|
| Muse | Muse Wonder と Muse Wonder Full を発表 | 2026年10月12日 | 1日前 |
| Claude | Claude Haiku 5.5 を公開 | 2026年10月7日 | 6日前 |
| ChatGPT | GPT-6 と Intelligent UI を全員に展開 | 2026年10月7日 | 6日前 |
| Gemini | Nano Banana 2.1 を API で GA | 2026年10月6日 | 7日前 |
| Grok | Grok 4.7 を公開 | 2026年9月21日 | 22日前 |
| DeepSeek | DeepSeek-V4.1-Flash を公開 | 2026年9月10日 | 33日前 |
GA は一般提供のことだ。Meta が表で比べた相手は3つある。2026年9月1日の Claude Fable 5.1、9月3日の GPT-6 Astra、9月22日の Claude Opus 5.5 だ。
API の料金は Claude Opus 5.5 と数字が重なる。Muse Wonder は100万トークンあたり入力$4、出力$20だ。TRAIL が記録している Claude Opus 5.5 の API 料金も、入力4ドル、出力20ドルである。トークンは、AI が文章を数える単位だ。
誰が、いくらで使えるか
Muse Wonder の API 料金は100万トークンあたりで、入力が$4.00、出力が$20.00だ。一度送った内容を再利用するキャッシュ入力は$0.20になる。一度に読み込める文章量(コンテキスト)は100万トークンと書かれている。API で指定するモデル名は muse-wonder-1.0 だ。
Muse Wonder Full は API では使えない。使えるのは Muse Code の Power Usage プランと、新しく加わった Maximum Usage プランの契約者だけだ。Maximum Usage プランの利用枠は、Everyday Usage プランの80倍とされている。
日本から使えるかどうかは、今回の2本の発表には書かれていない。TRAIL が確認している範囲では、パーソナルAIエージェントの Muse は米国とカナダで提供されている。日本での提供と日本語の画面は、公式ページで確認できていない。Meta Model API を使える国の一覧も確認できていない。
Muse の料金は、無料のほかにパワープランが月$20、最大プランが月$100だ。これは Muse のプランで、Muse Code と Meta Model API は別料金になる。
まだ分からないこと
- Muse に Muse Wonder が入る日。発表は「近く」としか書いていない。
- Maximum Usage プランと Power Usage プランの月額。開発者向けの発表に金額はない。
- 日本で Muse Code と Meta Model API を契約できるかどうか。
- 日本語での性能を測った数字。
次に見るもの
Meta は、Muse Wonder を近く Muse に導入し、サブスクリプションの契約者から順に提供するとしている。追加の安全評価を含む報告書も、近く公開する予定だ。将来は Muse Wonder をもとに特化型のモデルを作り、Muse の利用者全体に届けるという。
