Meta の AI エージェント「Muse」が日本で提供開始 多くの基本機能は無料
Meta は2026年10月23日、AI エージェントの Muse を日本で提供し始めた。iOS、Android、muse.ai で使え、多くの基本機能は無料だ。有料プランは月$20と月$100で、円での料金は示されていない。

この記事の要点
- Meta は2026年10月23日、パーソナルAIエージェント「Muse」の日本での提供を始めた。頼んだ作業の計画を立て、ブラウザの操作まで代わりに進める AI だ。
- iOS、Android、muse.ai で使える。多くの基本機能は無料で、もっと使う人向けに月$20と月$100の有料プランがある。
- Gmail、Google カレンダー、Instagram などとつながる。メールの送信や購入の前には本人に確認し、やり取りを Meta の AI モデルの学習に使わせない設定もできる。
目次6
何が発表されたか
Muse を提供する Meta は2026年10月23日、日本での提供開始を発表した。Meta の日本のニュースルームによると、日本は9月に先行した北米以外で、初めての提供地域になる。
Muse は利用者に代わって作業を進める AIエージェントである。Muse アプリから、人にメッセージを送るのと同じ形で話しかける。やることを伝えると、Muse が計画を立てて作業を進める。ブラウザを開いてフォームに入力するなど、画面の操作も代わりに行う。AI が人の代わりにパソコンを操作するこの種の機能は、コンピューターユースと呼ばれる。
時間のかかる作業は、利用者がアプリを閉じた後も続く。状況が変わったときや、承認が必要になったときに通知が届く。Muse は利用者にとって大切なことを覚え、過去の会話をふまえて提案することもできる。
ほかのサービスとつなぐ部品を、Meta はコネクターと呼ぶ。発表が挙げるつなぎ先は次のとおりだ。
- 日常の連絡と予定:Gmail、Google カレンダー、Instagram
- 買い物や旅行:Stripe、Shopify、Trip.com、Agoda、Klook
- 連携を進める日本のサービス:メルカリ、マネーフォワード ME、チケットぴあ
日本のサービス3つは「連携を進める」と書かれており、使い始められる日は示されていない。
安全面の仕組みも説明されている。Muse は利用者ごとに隔離されたクラウド上の専用の環境「Muse Secure VM」で動く。VM は仮想マシンの略で、ソフトウェアで作ったコンピューターを指す。接続したサービスのデータや認証情報(ログインに使う情報)は、ここに保管される。インターネットへの接続は、Muse とは別の Sentinel というエージェントが管理する。
Muse は利用者のパスワードや支払い方法を見られない。メールの送信や商品の購入など、重要な操作の前には本人に確認する。Muse がした操作と、これからする予定の操作は、履歴で確かめられる。
つなぐアプリとアクセスの範囲は、利用者が選ぶ。権限の変更や接続の解除はいつでもできる。Muse とのやり取りを Meta の AI モデルの学習に使わせないよう、オプトアウトできる。オプトアウトは利用を断る手続きのことだ。会話や仮想マシンの中のデータは、Meta の広告の仕組みと共有しないとしている。
9月の発表によると、メールなら閲覧だけを許すか、送信まで許すかを選べる。
年表で見ると
TRAIL の年表で、Muse の最初の出来事は2026年4月8日の Muse Spark の発表である。Muse Spark は Muse シリーズ最初のモデルだった。エージェントとしての Muse は2026年9月8日に 米国で提供が始まった。
米国での提供開始から日本での提供開始までの、年表の主な出来事は次のとおり。
- 2026年9月24日:AI グラスへの対応とコネクタの追加を発表
- 2026年9月29日:Muse for Small Business を発表
- 2026年10月12日:Muse Wonder と Muse Wonder Full を発表
年表にある Muse の出来事は、2026年8月が5件、9月が6件だった。
同じカテゴリで比べると
対話型AIの比較表に並ぶツールには、クラウド上のコンピューターを使うエージェントがほかにもある。年表の記録は次のとおり。
| ツール | 出来事 | 日付 | 年表に記録された対象 |
|---|---|---|---|
| Grok | Grok Bot を開始 | 2026年8月11日 | SuperGrok、Cursor Pro、Cursor Teams の契約者 |
| Muse | 米国で提供開始 | 2026年9月8日 | 大半の用途は無料、サブスクリプションもある |
| ChatGPT | 常時稼働のエージェント dots | 2026年9月29日 | Pro、Business Premium、Enterprise |
Grok の Grok Bot は、専用のクラウド上のコンピューターを持ち、ツールにログインして作業を続ける。ChatGPT の dots は、自分用のクラウド上のパソコンとブラウザを持ち、複数の案件を同時に進める。
統合エージェントの比較表では、Manus が2026年9月28日の Manus 2.0 で Cloud Computer を加えた。Manus には毎日300クレジットの Free プランがある。
TRAIL の年表では、Grok Bot と dots は名前の挙がったプランの契約者向けに始まり、Muse は大半の用途を無料として始まった。
誰が、いくらで使えるか
日本では2026年10月23日から、iOS、Android、muse.ai で使える。発表によると、多くの基本的な機能は無料である。
Meta のヘルプセンターによると、無料での利用には上限がある。上限に達したら、有料プランに切り替えるか、上限が戻るのを待つ。有料プランは次の2つで、1週間に使える量が増える。
| プラン | 月額 | 1週間に使える量 |
|---|---|---|
| Powerプラン | $20 | 5億 Muse トークン |
| Maximumプラン | $100 | 30億 Muse トークン |
申し込みはモバイルアプリか muse.ai から行う。18歳以上か、住んでいる国の成人年齢に達している必要がある。ログインには Meta アカウントを使う。有料プランは解約しない限り毎月自動で更新される。
開発者向けの Muse Code と Meta Model API は、このプランとは別の料金である。
まだ分からないこと
- 日本での円の料金と、税の扱い。ヘルプは料金をドルで示し、特典は地域やアカウントで異なる場合があるとしている。
- 料金の単位「Muse トークン」が何を数えるか。
- メルカリ、マネーフォワード ME、チケットぴあとの連携が始まる日。
- 9月の米国向けの発表にあった、WhatsApp から話しかける機能が日本で使えるか。
- 米国向けに案内された Stripe の Link での支払いと、1Password との連携が日本で使えるか。
次に見るもの
Meta Connect で発表された機能の日本での提供状況は、別に案内するとしている。対象は、作業をしながら長く会話できる音声モード、表情のあるアバター「Muse Realtime Avatar」(英語のみ)、Muse 専用のメールアドレスだ。日本で利用者が使うサービスとの連携も、さらに進めるとしている。
TRAIL の年表(重要度2以上)から作成。2026.10.23 まで。




