「Affinity」の iPad 版を Canva が公開 個人は無料、AI 機能は有料
Canva は2026年11月2日、デザインアプリ Affinity の iPad 版を公開した。描画、写真編集、ページ組みを1つのファイルで扱う。個人は無料で使え、AI 機能は Canva の有料プランが要る。対応機種は書かれていない。

この記事の要点
- Canva は2026年11月2日、デザインアプリ Affinity の iPad 版を App Store で公開した。
- スケッチ、ベクター、写真編集、ページレイアウトを1つのアプリで扱う。個人は中核の機能を無料で使える。
- 使うには無料の Canva アカウントが要る。AI 機能の Canva AI Studio は、Canva の有料プランで使える。
目次6
何が発表されたか
Affinity は、Canva が提供するプロ向けのデザインアプリだ。Mac 版と Windows 版もある。Affinity の公式ブログは2026年11月2日、iPad 版の Affinity for iPad を App Store で公開したと伝えた。
Canva の発表によると、デスクトップ版は1年前に Affinity Photo、Designer、Publisher の3つのアプリを1つにまとめた。それから登録は700万件を超えた。iPad 版は利用者から最も多く求められていたという。
iPad 版は指と Apple Pencil で操作する前提で作られた。作業の場は次の4つの「スタジオ」に分かれる。
- Sketch Studio:手描きのスケッチ。Apple Pencil の筆圧や傾きに反応する。
- Vector Studio:ロゴやイラストを、曲線と点(ノード)で正確に形づくる。
- Pixel Studio:写真の編集。RAW(カメラが記録した加工前のデータ)の調整や合成ができる。
- Layout:冊子や本のページを組む。製品ページは500ページの本まで作れるとしている。
4つの作業は1つの .af ファイルにまとまる。.af は Affinity のファイル形式だ。スケッチをベクターに描き直し、写真を入れ、印刷用のページに仕上げるまで、アプリを切り替えずに進められる。ブログには、その紹介動画が載っている。
ブログにはロゴの手描きのスケッチと、それを整えたベクター版を並べた画面も載っている。

ほかのソフトで作ったファイルも開ける。対応する形式は PSD(Photoshop)、AI(Illustrator)、INDD と IDML(InDesign)、PDF、SVG などだ。レイヤーや文書の構造は保たれるという。ただし製品ページは、InDesign の表や、Photoshop のスマートオブジェクトなどは、手直しが要ったり平らになったりすることがあると書いている。
AI の機能は Canva AI Studio にまとまっている。写真の粒状のノイズを消す、ぶれを直す、背景を切り抜くといった作業を受け持つ。手元の Affinity のファイルは AI 機能の学習に使われないと、ブログは書いている。
年表で見ると
Canva の発表は2026年10月下旬から続いている。
- 2026年10月23日:初の自社開発の画像生成モデル Canva Craft を公開
- 2026年10月30日:デザインを編集するモデル Canva Brush を公開
- 2026年11月2日:Affinity for iPad を App Store で公開
Craft と Brush はモデルの更新で、間隔は7日だった。その前に年表にある出来事は、2026年7月14日の Canva コード 2.0 の提供である。年表の出来事の数は、2026年8月と9月が0件、10月が2件、11月は4日までに1件だ。
TRAIL の年表では、10月23日から11月2日までの3件のうち、前の2件は AI モデルで、今回はアプリだった。今回のアプリでは、描く、編集する、ページを組む機能は個人なら無料で、AI の機能は Canva の有料プランで使える。
同じカテゴリで比べると
画像生成AIの比較表に並ぶほかのツールの、直近45日の主な出来事は次のとおり。基準日は2026年11月4日だ。
| ツール | 出来事 | 日付 |
|---|---|---|
| FLUX | FLUX 3 Image Klein を公開 | 2026年10月15日 |
| Midjourney | 共有フォルダを追加 | 2026年10月8日 |
| Nano Banana | Nano Banana 2.1 を公開 | 2026年10月6日 |
| Adobe Firefly | Topaz Labs の買収を完了 | 2026年9月23日 |
| Recraft | 高速版の Recraft V4.1 Flash を公開 | 2026年9月23日 |
Adobe Firefly では、2026年9月23日に Topaz Labs の買収を完了した。Firefly のプランのうち Firefly Pro は月額3,180円で、Photoshop web と Adobe Express のプレミアム機能を含む。2つのツールの違いは Adobe Firefly と Canva の比較にまとめている。
誰が、いくらで使えるか
個人は Sketch、Pixel、Vector、Layout のすべての道具を、制限なく無料で使える。カスタマイズと書き出しの機能も含む。
使い始めるには、App Store から入れ、Canva のアカウントでサインインする。アカウントは無料のものでよい。
AI の機能を使うには、Canva の有料プランが要る。製品ページが挙げるのは Pro、Business、Enterprise、Education だ。TRAIL が2026年10月24日に確かめた日本の料金では、Canvaプロは1人あたり月¥1,180(年単位は¥11,800)、Canvaビジネスは1人あたり月¥1,880である。
組織でシングルサインオン(SSO、社内のアカウントでまとめてログインする仕組み)を使いたいときは、Canva Enterprise か Canva Education に問い合わせる。
デスクトップ版の一部の機能は iPad 版にまだない。製品ページが挙げるのは、Books、Batch、Data Merge、Quick Adjustments、Info と Scope のパネル、マクロの記録、Astrophotography Studio である。
まだ分からないこと
対応する iPad の機種と iPadOS の版は、発表と製品ページに書かれていない。日本語の画面に対応するかも書かれていない。会社として使うときに無料かどうかは、示されていない。デスクトップ版にない機能が、いつ iPad 版に入るかも分からない。
次に見るもの
Affinity はデスクトップ版の機能を iPad 版に順に加えていくとしている。追加はリリースノートで知らせる。
TRAIL の年表(重要度2以上)から作成。2026.11.02 まで。





