Replit のアプリ作成AI、自社クラウドで実行可能に 料金は未公表
Replit が2026年10月16日、自社のクラウドで Replit を動かせる BYOC を発表した。Azure、Google Cloud、AWS に対応し、方式は3つある。Replit の10月の出来事は19日までで4件になった。
TRAIL の年表(重要度2以上)から作成。2026.10.16 まで。
- Replit が2026年10月16日、Replit を自社のクラウドで動かせる「Bring Your Own Cloud(BYOC)」を発表した。対象は Microsoft Azure、Google Cloud、Amazon Web Services の3つだ。
- 社内のシステムやデータにつながるアプリを、データを外に出さずに作りたい企業に関係する。
- 選べる方式は3つで、どれも enterprise の顧客向けだ。1つは非公開プレビュー、2つは早期アクセスで、料金は示されていない。
何が発表されたか
Replit は、AI に指示してアプリを作り、そのまま公開できるサービスだ。その Replit が2026年10月16日、自社クラウドで動かせる BYOC を発表した。BYOC は Bring Your Own Cloud の略で、利用企業が自分で契約しているクラウドに Replit を置く方式を指す。
Replit の発表は、企業のセキュリティの決まりが厳しいと、開発も本番も自社のクラウドの中に置く必要があると説明している。方式は3つあり、どれを選ぶかで自社の運用の負担が変わる。
- Full BYOC:Replit の仕組み全体と、公開したアプリの置き場所を、自社のクラウドのテナント(自社専用の区画)に置く。
- BYOC for Published Apps:公開したアプリだけを自社のテナントに置く。Replit の本体は Replit が管理する。
- Image Exports:Replit で作ったアプリを書き出し、自社で置いて運用する。
Full BYOC で自社側に置かれるのは、計算資源、保存領域、ファイルシステム、外部サービスとの連携、Agent を動かす仕組みだ。発表によると、会社の中核のデータを社外に出さずに開発できる。一方で、3つの中で最も手間のかかる初期設定が要る。
BYOC for Published Apps では、作る人の操作は変わらず、これまでどおり「Publish」を押すだけだ。公開先は、Replit の作業場所(Workspace)ごとに管理者が決める。公開したアプリは、利用企業の中にある非公開のデータベースにつなげる。Replit と自社のクラウドの間は、二重に暗号化した経路でつなぐ。この経路は自社側から外向きにだけ通信する。
Image Exports では、Docker イメージ、Terraform のファイル、SBOM(使っている部品の一覧)が渡される。書き出したアプリは Replit に接続しない。代わりに、ログインの仕組みや外部連携など、ふだん Replit が用意する部品の一部を自社で用意する必要がある。
年表で見ると
TRAIL の年表で、Replit はこの3日前の2026年10月13日に、導入支援のパートナー制度を始めた。10月9日には、Windows の PC 上でアプリを作って動かせる Replit Desktop を非公開プレビューで出している。企業向けの手続きでは、2026年5月21日に Enterprise プランを公式サイトから直接購入できるようにした。
TRAIL の年表では、Replit の出来事は10月に入って19日までに4件あり、9月の2件を上回った。8月と7月も2件ずつだった。
同じカテゴリで比べると
アプリを作る AI サービスでは、Lovable も同じ週に、作ったアプリを利用企業のクラウドで動かす機能を出した。2026年10月14日に自社の AWS アカウントで実行できるようにし、10月15日には自社の Azure サブスクリプションでも実行できるようにした。
TRAIL の記録では、Enterprise プランの料金は次のとおりだ。
| ツール | Enterprise の料金 |
|---|---|
| Replit | 要問い合わせ |
| Lovable | 要問い合わせ |
| Cursor | 要問い合わせ |
| v0 | 要問い合わせ |
| GitHub Copilot | $39/ユーザー/月 |
| Claude Code | $20/席/月(年払い)+ API 料金での従量 |
ほかの項目はコーディング分野の比較表にまとめている。
誰が、いくらで使えるか
Full BYOC は enterprise の顧客向けの非公開プレビューで、残りの2つは enterprise の顧客向けの早期アクセスだ。発表は料金に触れていない。TRAIL の記録では、Replit の Enterprise プランの料金は要問い合わせで、SSO/SAML やシングルテナント環境に対応する。発表は、相談の窓口として Replit の enterprise チームを挙げている。
暗号化の鍵を利用企業が持つ CMEK にも触れている。Replit はファイルシステム、ディスク、データベースを暗号化し、企業はこの鍵の使用許可をいつでも取り消せる。ただし CMEK は、Replit の Cell(設備を区切った単位)を物理的に分ける契約を結んだ顧客だけが使える。
まだ分からないこと
3つの方式のどれにも、料金と一般提供の時期が示されていない。使えるクラウドの地域(リージョン)の記載もない。日本の企業が対象に入るかどうかも、発表からは分からない。