Adobe、Topaz Labs 買収完了 Firefly 自社モデルの更新は2025年10月が最後
Adobe は2026年9月23日、画像と動画の画質を高める AI 技術を持つ Topaz Labs の買収を完了した。同社の技術は Firefly と Photoshop で使える。ブランドと単体製品は残る。買収額は示されていない。
TRAIL の年表(重要度2以上)から作成。2026.09.23 まで。
- Adobe は2026年9月23日、画像と動画の画質を AI で高める技術を持つ Topaz Labs の買収を完了した。
- Adobe Firefly と Photoshop で、画像や動画の高解像度化と補正をする人に関係する。Topaz Labs の製品を使っている人にも関係する。
- Topaz Labs の技術は、Firefly と Photoshop ですでに使える。買収額は発表に書かれていない。
何が発表されたか
Adobe は2026年9月23日、Topaz Labs の買収を完了したと発表した。Topaz Labs は、動画と画像の画質を高める AI モデルを専門にする会社だ。発表によると、同社は動画技術の分野で2025年のエミー賞を受けている。
利用者にとっての要点は2つある。1つ目は、使える場所だ。発表は、Topaz Labs の技術が Adobe Firefly と Photoshop で使えると書いている。用途は、画像と動画のアップスケール(解像度を上げる処理)と補正である。
2つ目は、Topaz Labs の製品の扱いだ。Topaz Labs のブランドは残り、アプリとモデルは単体の製品として提供が続く。Adobe と Topaz Labs の顧客は、これまでと同じ水準のサポートを受けられるという。
発表は Neurostream という Topaz Labs 独自の技術にも触れている。重い AI モデルを、利用者の手元の機器でも Topaz Labs のクラウドでも処理できるようにする技術だ。
企業向けの使い道も挙げられている。企業が持つ過去の資産を、大量にまとめて、すぐ使えるコンテンツに作り変える用途である。
人事では、Topaz Labs の CEO である Eric Yang 氏が、Adobe の Digital Video and Audio チームに加わる。
年表で見ると
TRAIL の年表で、Firefly の直近の出来事は次の4件だ。期間は2026年6月13日から10月11日までである。
- 2026年6月18日:AI Assistant を各アプリに拡大
- 2026年8月20日:音楽・音声・効果音の生成を提供
- 2026年9月18日:動画の背景削除など9月の更新
- 2026年9月23日:Topaz Labs の買収を完了
この4件に、Adobe 自身の Firefly モデルの更新は入っていない。年表にある最新のモデル更新は、2025年10月28日の Image Model 5 の公開ベータだ。2026年10月11日から数えて348日前になる。年表にあるモデル更新の間隔は、中央値が131日、最大が196日である。
その間の更新には、Firefly の名前が付かないモデルが出てくる。8月20日の更新では、Google の Gemini Omni Flash が選べるようになった。9月18日の更新では、GPT Image 2 で選べる縦横比が3種類から10種類に増えた。同じ更新で、Kling 3.0 Omni は参照画像を使えるようになった。
TRAIL の年表では、自社モデルの更新がない期間が348日で、これまでの最大の間隔196日より長い。2026年6月13日以降の出来事は、機能の追加、Gemini Omni Flash などのモデルへの対応、そして今回の買収である。
同じカテゴリで比べると
画像生成の比較表に並ぶ4つのツールを、年表にある最新のモデル更新で並べる。日数は2026年10月11日から数えている。
| ツール | 最新のモデル更新 | 日付 | 何日前 |
|---|---|---|---|
| Nano Banana | Nano Banana 2.1 を公開 | 2026年10月6日 | 5日前 |
| FLUX | FLUX 3 Image を公開 | 2026年10月1日 | 10日前 |
| Midjourney | V8.2 を公開 | 2026年7月24日 | 79日前 |
| Adobe Firefly | Image Model 5 を公開ベータで提供 | 2025年10月28日 | 348日前 |
ほかの3つは、最新のモデル更新が2026年7月以降にある。年表の直近45日で見ると、FLUX 3 Image と Nano Banana 2.1 の公開がある。Midjourney は2026年8月27日に V8.2 の編集モデルを公開している。この45日のカテゴリ内の出来事で、買収は Firefly の1件だけだ。
誰が、いくらで使えるか
発表は、Topaz Labs の技術を Firefly と Photoshop で使えるとしている。ただし、どのプランで使えるかは書いていない。料金にも触れていない。
Firefly の現在のプランは、TRAIL が2026年10月10日に確認した時点で次のとおりだ。
- Free:無料
- Firefly Standard:月額1,580円
- Firefly Pro:月額3,180円
- Firefly Pro Plus:月額6,600円
- Firefly Premium:月額31,680円
Topaz Labs の技術がこのうちどのプランに含まれるかは、発表からは分からない。Topaz Labs の単体製品の料金も、発表には出てこない。
まだ分からないこと
- 買収額と、そのほかの取引の条件。
- Firefly と Photoshop のどの機能に Topaz Labs の技術が入っているか。発表は機能の名前を挙げていない。
- 使えるプランと、消費するクレジットの数。
- Topaz Labs の単体製品の料金や契約が、今後変わるかどうか。
- 日本での提供と、日本語での扱い。
次に見るもの
Adobe は、Topaz Labs のツールを Creative Cloud のふだんの作業の流れに組み込んでいくとしている。古い映像の修復や、暗い場所で撮った素材の補正などが、近いうちにより多くの既存の作業の流れでできるようになるという。Topaz Labs のモデルの性能を Adobe が最適化することも予告されている。いずれも時期は示されていない。
