Black Forest Labs の画像AI「FLUX 3 Image Klein」公開 重みを配布
Black Forest Labs が2026年10月15日、重み公開の画像生成AI「FLUX 3 Image Klein」を公開した。API は1Kサイズの画像1枚で$0.009からで、重みも配布している。
TRAIL の年表(重要度2以上)から作成。2026.10.15 まで。
- Black Forest Labs が2026年10月15日、画像生成AI「FLUX 3 Image Klein」を公開した。重みを公開しているモデルで、パラメータ数は5.6B(56億)だ。
- 自分のパソコンや自社のサーバーで動かしたい人と、画像生成を API で使う開発者に関係する。
- 公開と同時に、重みのダウンロードと BFL API で使える。API の料金は1Kサイズの画像1枚で$0.009からだ。
何が発表されたか
FLUX を提供する Black Forest Labs(以下 BFL)は2026年10月15日、FLUX 3 Image Klein を公開した。BFL の発表によると、文章からの画像生成、画像の編集、最大10枚の参照画像を使った生成に対応する。重み公開(オープンウェイト)とは、モデルの中身にあたるデータを誰でもダウンロードできる形で出すことだ。パラメータは、モデルの規模を表す数で、小さいほど軽く動く。
上位モデルの FLUX 3 Image と共通する機能として、BFL は4K画像の生成、編集していない部分を保つ編集、要素を置く位置や編集範囲を枠で指定する機能を挙げている。公開物には、追加学習用の「ベースモデル」と、少ない手順で速く生成する「ステップ蒸留モデル」がある。NVIDIA の協力で作った FP8、INT8、NVFP4 の軽量版も含まれる。
性能の数字は、BFL の社内評価による。BFL は、テキストからの画像生成、複数参照での生成、画像編集のすべてで、比較した重み公開モデルのうち1位だったと説明している。比較相手には、7B の Qwen-Image 2.1 と、12.9B の Krea 2 がある。FLUX.2 [klein] 9B との比較では、テキストからの画像生成で91 Elo、画像編集で70 Elo 上回り、パラメータは38%少ない。Elo は、対戦の勝ち負けから付ける評価点だ。
動かすのに必要な環境も示されている。INT8 版は、メモリ(VRAM)が8GBの NVIDIA GeForce RTX GPU で動く。ステップ蒸留モデルと INT8 版では、1MP(約100万画素)の画像を、RTX 5090 で約4秒、RTX 4070 で9秒未満で作る。これは NVIDIA による測定だ。
年表で見ると
TRAIL の年表で、FLUX のモデル更新は2026年10月に入って続いている。基準日は2026年10月15日だ。
- 2026年9月23日:FLUX 3 Action(ロボット制御向けの7Bモデル)
- 2026年10月1日:FLUX 3 Image(前の更新日から8日)
- 2026年10月15日:FLUX 3 Image Klein(前の更新日から14日)
年表にある直近12件のモデル更新(11区間)では、間隔の中央値は30日、最小は8日、最大は133日だ。今回の14日と、その前の8日は、どちらも中央値の30日より短い。
BFL の発表は、Klein を FLUX 3 ファミリーの2つ目の重み公開モデルと位置づけ、1つ目を FLUX 3 Action としている。TRAIL の年表では、この2つの重み公開は、2026年9月23日から10月15日までの間に出ている。
同じカテゴリで比べると
画像生成AIの比較表に並ぶ他のツールの、最新のモデル更新を並べる。日数は2026年10月15日から数えている。
| ツール | 最新のモデル更新 | 日付 | 何日前 |
|---|---|---|---|
| FLUX | FLUX 3 Image Klein を公開 | 2026年10月15日 | 0日前 |
| Nano Banana | Nano Banana 2.1 を公開 | 2026年10月6日 | 9日前 |
| Midjourney | V8.2 を公開 | 2026年7月24日 | 83日前 |
| Adobe Firefly | Image Model 5 を公開ベータで提供 | 2025年10月28日 | 352日前 |
直近45日の画像カテゴリでは、重要度2以上の出来事が7件ある。FLUX が3件、Midjourney が2件、Nano Banana と Adobe Firefly が1件ずつだ。Nano Banana は2026年10月6日にNano Banana 2.1 を公開した。
TRAIL の比較表では、このカテゴリで直近のモデル更新が最も新しいのは FLUX で、次が Nano Banana だ。Midjourney は83日前、Adobe Firefly は352日前になる。
誰が、いくらで使えるか
重みは Hugging Face で、ベースモデルとステップ蒸留モデルの両方が配布されている。BFL のプレイグラウンド(ブラウザで試せる場)でも試せる。ComfyUI、Hugging Face Diffusers、TensorRT-LLM、SGLang Diffusion、vLLM-Omni が、公開日から対応している。
API では、ステップ蒸留モデルを flux-3-image-klein として使える。プロンプトの自動補強と、編集していない領域をそのまま残す処理が付く。料金は、1Kサイズの画像1枚あたり$0.009からだ。
TRAIL のファクトパックには、同じ API の他の料金がある。FLUX 3 Image は1Kで1枚$0.048、FLUX.2 [klein] 4B は1枚$0.014からだ。
ライセンスは FLUX Kommunity License だ。BFL の説明は次のとおりである。
- 年間売上が$5M(500万ドル)未満の個人と企業は、商用利用が無料だ。
- 研究と非商用の利用も認められている。
- それより大きい組織が商用で使うには、自社運用(セルフホスト)のライセンスか、API を使う。
追加学習(LoRA)は、Diffusers と Ostris の AI Toolkit が公開日から対応している。NVIDIA の NeMo AutoModel にも、公開されたチェックポイントから使えるレシピがある。
まだ分からないこと
発表には、日本語のプロンプトでの品質や、日本語の文字を画像に入れる性能を測った数字がない。API の料金も、1Kサイズ以外の解像度や、ベースモデルの扱いは書かれていない。ベースモデルが API で使えるかは、発表から分からない。
比較の評価は、BFL の社内評価だ。Elo の絶対値や、評価に使った入力の数は、発表の本文には出てこない。パラメータ数は、各社が公表した画像生成部分の数字で、テキストエンコーダー(文章を読み取る部分)は含まない。
次に見るもの
BFL は、FLUX 3 ファミリーの重み公開モデルについて、「More will follow」と書いている。つまり、今後も続くと予告している。具体的なモデル名と時期は、発表にない。
