Research / 基盤技術 · 評価

SSDを読む 複数解像度から一度に物体を探す

SSDは複数の特徴マップに異なる大きさの基準枠を置き、候補生成を別工程にせず物体を検出する。原論文は300×300入力でVOC 2007のmAP 74.3%、59fpsを報告した。小物体や入力解像度の条件も確認したい。

論文初公開(arXiv)
参照版
v5
TRAIL公開
  • SSDは複数解像度の特徴マップ上のdefault boxごとに、クラスと枠の修正量を予測する。
  • 300×300入力のVOC 2007試験でmAP 74.3%、Titan X上で59fpsを報告した。
  • 512×512入力ではmAP 76.9%だが、速度と精度は入力の大きさで変わる。

何を確かめた研究か

SSDの原論文は、領域候補を生成する工程を省きながら、速さと検出精度を両立できるかを調べた。画像の特徴を異なる解像度で取り、各場所に複数の大きさと縦横比の基準枠を置く。各枠について物体クラスと位置の修正を予測し、最後に重複を整理する。

どう検証したか

VOC、COCOなどの検出集合で、一段式と二段式の検出器を比較する。表では入力300×300と512×512を分け、精度と速度を示す。小さい物体には高解像度の特徴、大きな物体には低解像度の特徴を使う発想だ。ただし入力解像度の変更は計算量も変えるため、mAPだけで採用を決められない。

何が分かったか

要旨のVOC 2007結果ではSSD300がmAP 74.3%で59fps、SSD512が76.9%だった。後の同じ固定版にはデータ拡張を改善した追試で77.2%と79.8%も載るため、二組の数字を同一の学習設定として混ぜない。論文が挙げる比較ではFaster R-CNNがmAP 73.2%、7fps、初代YOLOが63.4%、45fpsだった。ただし異なる方法の学習データや構成の差は残る。

基準枠には対象との重なりに応じて正例と負例を割り当てる。背景候補が多数になるため、SSDは誤りの大きい負例を選ぶ学習手順も使う。多解像度の予測、基準枠、データ拡張、負例選択が一体となった結果であり、単一の仕組みだけが精度差を作ったと結論づけられない。

限界と仕事との接点

SSDでも小物体の検出は難しく、特徴マップの解像度、基準枠、データ拡張が結果に効く。速度はTitan Xでの実測であり、CPUや携帯端末の値ではない。実務では同じ対象画像でサイズ別の見逃しと全処理時間を測り、必要な解像度を選ぶ。後半はTRAIL編集部の提案である。

特に高解像度化で精度を上げる場合は、転送や前処理も含めて処理時間が許容範囲に収まるか確かめたい。

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出典

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