- GraphSAGEはノードごとに固定の埋め込みを覚える代わりに、近傍の特徴を集約する関数を学ぶ。
- 引用、Reddit、タンパク質相互作用の三つの課題で、訓練時に見ないノードやグラフへの適用を試した。
- 近傍のサンプリングで大きなグラフを扱えるが、利用できるノード特徴と接続に性能が左右される。
何を確かめた研究か
GraphSAGEの原論文は、新しい論文や投稿など、学習後に現れるノードを分類するグラフ学習を扱う。各ノードの埋め込みを個別に暗記すると、未見ノードの表現をすぐに作れない。GraphSAGEはノード自身の特徴と周辺ノードの特徴を一定数サンプリングし、平均、LSTM、poolingなどで集約する関数を訓練する。
「帰納的」とは、同じ集合の既知ノードを補間するだけでなく、未見ノードや別グラフへ学んだ集約則を使う意味だ。新しいノードに属性があることを前提とするため、何も特徴がない場合も同じように使えるという主張ではない。
どう検証したか
生物分野の引用グラフでは過去の論文で学び、後の論文を予測する。Redditでは初めの20日を訓練し、後の日付の投稿を予測する。タンパク質相互作用では20グラフで訓練し、別の二グラフで試す。表1はノード分類のmicro-F1を、生の特徴、DeepWalkと特徴の組み合わせ、GraphSAGEの複数集約法で比較する。三課題はラベルの意味も特徴の種類も違う。
何が分かったか
表1の教師あり条件で、引用グラフのGraphSAGE-poolはF1 0.839、DeepWalkと特徴の組み合わせは0.701。RedditのGraphSAGE-LSTMは0.954、同じ比較は0.691。PPIのGraphSAGE-LSTMは0.612、生の特徴だけなら0.422だった。これは各データで周辺の情報が役立つ証拠だが、集約方式の順位も課題で変わる。教師なしの表現学習でも比較的良い値を示した。
限界と仕事との接点
近傍を一定数しか見ないため、重要な遠い関係を取り逃す可能性がある。ノード属性や接続が欠ければ集約も弱くなる。時間とともに接続が変わる場合、評価時に未来の辺を入力していないか注意したい。推薦や不正検出の用途では、時間で分けた未見ノードと、孤立・低次数ノードを別々に評価する。最後はTRAIL編集部の提案である。