TypeSafe AI の「Jev 1.14」公開 画像入力は実験機能、料金は1.13と同額
TypeSafe AI が2026年10月14日に Jev 1.14 を公開した。画像入力、box 型、長い入力は実験機能で、本番利用は保証されない。通常版は1週間後に切り替わる。
TRAIL の年表(重要度2以上)から作成。2026.10.14 まで。
- TypeSafe AI が2026年10月14日、AI モデル「Jev」の新版 Jev 1.14(モデル ID は
jev-1.14.0)を、先行版を指す呼び名jev-previewで公開した。 - 画像入力、座標の枠を返す box 型、長い入力の3つを、実験機能として API で使えるようにした。
- 通常版を指す呼び名
jev-latestは、1週間後に 1.14.0 へ切り替わる予定だ。
何が発表されたか
Jev は、与えた資料(state)と質問を API で送ると、質問ごとに判定を返すモデルだ。TypeSafe AI は、この種のモデルを「System One モデル」と呼んでいる。TypeSafe AI の発表と公式ドキュメントによると、Jev 1.14 の公開の中身は2つある。
1つ目は 1.14.0 そのものの改善だ。同社は、派手さのない小さな改善を全体に重ねたと説明している。ほとんどの面でわずかに良くなり、最も伸びると見込むのは多言語対応だという。
2つ目は、同社が「danger zone」と呼ぶ実験機能だ。API のヘッダー(リクエストに添える設定の行)で有効にする。同社は、これらを本番の業務に使うことは保証できないとしている。
- 画像入力:現行の
jev-1.13.0でも使える。TypeSafe-Danger-Zone-Images: trueを付ける。同社は、どのモデルも画像は文章だけより成績が落ちるので、質問を細かく分けるよう勧めている。 - box 型:1つの座標の枠(bounding box)を返す型だ。
jev-1.14.0だけで使える。 - 長いコンテキスト:
TypeSafe-Danger-Zone-Long-Context: trueを付ける。コンテキストは、モデルが一度に読める量だ。公式ドキュメントでは、既定が1回のリクエスト全体で64k トークン、1つの質問あたり32k トークン。ヘッダーを付けると、どちらも262k トークンになる。
トークンは、AI が文章を数える単位だ。長いコンテキストは、速度と精度が既定より下がると公式ドキュメントに書かれている。
年表で見ると
TRAIL の年表では、Jev の初回リリースは2026年9月15日で、基準日の2026年10月15日の30日前だ。Jev 1.14 は、年表にあるモデル更新の2件目にあたり、間隔は29日になる。更新が2件しかないため、間隔の中央値や傾向は出せない。
2026年10月9日には、シリーズAで8億7000万ドルを調達した。評価額は75億ドルだ。
年表の出来事は、2026年9月が9件、10月は15日までに2件ある。
同じカテゴリで比べると
TRAIL は Jev を、コーディング向けの比較表に入れている。同じ分野の主なツールの、直近のモデル更新は次のとおり。日数は2026年10月15日から数えている。
| ツール | 直近のモデル更新 | 日付 | 何日前 |
|---|---|---|---|
| Jev | Jev 1.14 をプレビュー公開 | 2026年10月14日 | 1日前 |
| GitHub Copilot | Gemini 4 Argon を一般提供 | 2026年10月13日 | 2日前 |
| Claude Code | Claude Haiku 5.5 に対応 | 2026年10月7日 | 8日前 |
| Codex | GPT-6.1 Sol を Codex に追加 | 2026年9月29日 | 16日前 |
| Cursor | Grok 4.7 を公開 | 2026年9月21日 | 24日前 |
| Devin | SWE-2 を公開 | 2026年9月10日 | 35日前 |
TRAIL の比較表では、Jev の直近のモデル更新は、この表の6つの中で最も新しい。次に新しいのは GitHub Copilot の2日前だ。
誰が、いくらで使えるか
Jev は API で使う。TRAIL の料金表では、従量課金と Enterprise の2つがある。従量課金は、公式ドキュメントのモデル一覧によると、入力100万トークンあたり$0.042で、出力は無料だ。Jev 1.13 も同じ金額である。長いコンテキストも、トークンあたりの単価は変わらない。
Enterprise は要問い合わせで、利用上限の引き上げや個別の設定は営業窓口で相談する。
日本語については、公式ドキュメントが次のように書いている。英語が主な学習言語で、精度が最もよい。日本語を含む CJK の文字は扱えるが、同じ水準ではない。日本語の文章は、自分のデータで試してから使うよう、公式のドキュメントが求めている。1.14 は多言語対応が最も伸びると同社は見込むが、日本語での改善幅は示されていない。
提供地域は、発表にも公式ドキュメントのモデル一覧にも書かれていない。
まだ分からないこと
- 同社が公開した社内の評価結果の数値。図の画像で示されており、本文の文章には数字がない。TRAIL は数値を載せない。
- 画像入力の料金と、扱える画像の形式や大きさ。
- 実験機能が、通常の機能になる時期。
- 提供地域。
- 日本語での、多言語対応の改善の大きさ。
- 公式のモデル一覧の「入力」欄は、2026年10月15日の確認時点で、1.14 も「テキスト」とだけ書いている。画像入力との関係は説明がない。
次に見るもの
jev-latest は、発表の1週間後に 1.14.0 へ切り替わる。jev-1.13.0 は、しばらく使える。
同社は、jev-1.13.0 の提供終了は60日前に、jev-1.14.0 は30日前に予告するとしている。その前に、提供終了の方針(deprecation policy)を公開する予定だ。
