Perplexity、AIエージェントの実行基盤「SPACE」をオープンソースで公開
Perplexity が2026年10月15日、AI エージェント Computer を支えるサンドボックス基盤 SPACE を Apache License 2.0 で公開した。作成は以前の提供元より3〜5倍速いという。
TRAIL の年表(重要度2以上)から作成。2026.10.15 まで。
- Perplexity が2026年10月15日、Computer を支えるサンドボックス基盤 SPACE をオープンソースとして公開した。
- サンドボックスは、AI エージェントが書いたコードを本体から切り離して動かす作業場だ。自社でエージェントを作る開発者に関係する。
- ライセンスは Apache License 2.0 で、GitHub のリポジトリから入手できる。
何が発表されたか
Perplexity は2026年10月15日、SPACE をオープンソースにした。オープンソースは、ソースコードを公開し、誰でも調べて手を加えられるようにすることだ。Perplexity の発表によると、SPACE は同社の AI エージェント「Computer」の裏側で使っている仕組みである。
サンドボックスは、エージェントが作ったコードやファイルを扱うための、隔離された作業場だ。エージェントに必要な道具やファイルを渡しつつ、機密の情報は守る役目を持つ。Perplexity は2026年7月に、市販のサンドボックス提供元から、自社で作った SPACE に切り替えた。
仕組みについて、発表は次のように説明している。SPACE の各サンドボックスは、それぞれ専用の OS を持つ小さな仮想マシンの中で動く。仮想マシンは、1台のコンピューターの中に作る独立したコンピューターのことだ。ネットワークへの接続と認証情報は、サンドボックスの外で管理する。エージェントは、認証情報を作業場に置かないまま、許可されたサービスにつながる。作業の途中経過はこまめに保存され、中断しても続きから再開できる。
数字も発表による。7月以降、SPACE は Computer のすべてのセッションを動かし、1日に数百万回のサンドボックス作成を処理している。同じ本番の利用で比べると、サンドボックスの作成は以前の提供元より3〜5倍速かったという。
安全性の試験の結果も示された。境界を破ろうとするエージェントで試したところ、108回の試行で、仮想マシンから外側のコンピューターへ抜け出た例はなかった。一方で、ネットワークの制限をすり抜ける方法が2つ見つかった。Perplexity はその弱点を直し、再試験ではどちらの方法も成功しなかったとしている。
年表で見ると
TRAIL の年表で、Computer は2026年2月26日の Perplexity Computer の公開から始まり、2026年7月に SPACE へ切り替わった。その後も Computer への機能追加が続いている。2026年7月13日には Brain と Web サイト公開が加わった。2026年8月4日には Windows 版と共有プロジェクトが加わった。2026年9月21日には Effort Mode と Skills が加わった。
SPACE の公開の翌日、2026年10月16日には Decisions API の判定モデルの更新もあった。Perplexity の出来事は、2026年10月だけで19日までに6件ある。
同じカテゴリで比べると
リサーチの比較表に並ぶほかのツールの、直近45日の主な出来事は次のとおり。日付は TRAIL の年表による。
| ツール | 直近の主な出来事 | 日付 |
|---|---|---|
| Perplexity | Computer の基盤 SPACE をオープンソース化 | 2026年10月15日 |
| Sakana AI | Sakana Chat にメモリー可視化「My Fish」 | 2026年10月15日 |
| NotebookLM | 電子書籍をソースに追加できる | 2026年9月17日 |
Sakana AI も同じ10月15日に、Sakana Chat の新機能を出している。Sakana AI の直近のモデル更新は、2026年9月11日の Fugu Max と Fugu Ultra v2 の公開だ。
誰が、いくらで使えるか
SPACE の対象は、エージェントを作る開発者や、基盤を扱う技術者だ。ソースコードは SPACE のリポジトリにある。リポジトリの説明によると、ライセンスは Apache License, Version 2.0 である。SPACE は Rust で書かれているが、利用するアプリは HTTP でやり取りする。手元で試す手順は、Kubernetes(コンテナを動かす仕組み)を使う形で書かれている。
外部の会社の動きも発表に並ぶ。
- Akamai は、自社のクラウド基盤で SPACE を試験して稼働させ、顧客に届けるため Perplexity と取り組んでいる
- Crusoe は、Managed AI Services の品ぞろえに SPACE を加えるため Perplexity と組む
- CoreWeave は、評価用に SPACE を CKS で動かす手順を公開した
Perplexity は、ほかにも安全のための道具を公開してきたと書いている。Web ページに隠れた悪意のある指示を見つける BrowseSafe、7月に公開した Numbat、5月に公開した Bumblebee だ。
まだ分からないこと
発表は、Perplexity 自身が SPACE をクラウドのサービスとして有料で提供するかどうかに触れていない。Akamai や Crusoe が提供する場合の料金も書かれていない。日本の利用者向けの案内や、日本の事業者との取り組みも示されていない。
