Anthropic「Claude」にダッシュボード機能 「Docs」「Slides」は無料プランでも正式版
Anthropic が2026年10月8日、社内データからダッシュボードを作る機能と、説明用の映像を作る機能をベータで公開した。同じ発表で Docs、Slides、Design は正式版になり、Free でも使える。
TRAIL の年表(重要度2以上)から作成。2026.10.08 まで。
- Anthropic が2026年10月8日、社内のデータからダッシュボードを作る「Claude Dashboards」と、説明用のアニメーションを作る「Claude Motion」をベータで公開した。TRAIL は10月20日にこの発表を伝える。
- Dashboards は有料プラン、Motion は Team と Enterprise で使える。社内の数字を確かめたい人や、説明資料を作る人に関係する。
- 同じ発表で、Claude Docs、Slides、Design がベータを終えた。Free を含むすべてのプランで使える。
何が発表されたか
Claude を提供する Anthropic は2026年10月8日、Claude Dashboards と Claude Motion をベータとして公開した。ベータは、正式版の前に試せる段階のことだ。TRAIL がこの発表を伝えるのは10月20日だ。
Claude Dashboards は、会社のデータ基盤につないで使う。データ基盤は、社内のデータをまとめて置いておく仕組みだ。Anthropic の発表は、Amazon Redshift、BigQuery、ClickHouse、Databricks、Snowflake を例に挙げている。普段の言葉で質問すると、Claude がデータから答えを出してダッシュボードを作る。データが変わると、ダッシュボードも最新の状態に保たれる。
ほかのコネクタ(外部のサービスとつなぐ部品)とも組み合わせられる。発表の例は、Salesforce の商談の一覧をダッシュボードにするものだ。数字をクリックすると、その裏の問い合わせ文(クエリ)が見られる。グラフごとに、データを最後に更新した時刻も表示される。
発表は、Dashboards を手早く調べたい質問向けとしている。深い分析が必要なときは、ダッシュボードを Amplitude、Grafana、Hex、Mixpanel、Omni、Perplexity、PostHog、Sigma に送って続けられる。
Claude Motion は、文章やグラフを動かす短い説明用の映像を作る機能だ。発表の例は、四半期の報告を全社集会向けの30秒の説明にするものである。できたものは短い動画のように再生され、エディタで直すか Claude に頼んで変えられる。MP4 の動画ファイルとして書き出せる。
Motion は、文字、グラフ、図形、画像を動かすプログラムを Claude が書く方式をとる。そのため、言葉、数字、タイミングを1つずつ変えられる。動画を生成するモデルは使わないので、AI が作った人物は出てこない。仕上げには、Adobe、Descript、HeyGen、Higgsfield、invideo、Luma AI、Runway で開いて編集を続けられる。
Docs、Slides、Design は、ベータの表示が外れた。発表によると、これまでに Claude で作られた文書、スライド、デザインは4,500万件を超える。
あわせて、Docs、Slides、Design にも改善が入った。企業向けには、アーティファクト(Claude の中で作って保存する成果物)が CMEK に対応した。CMEK は、企業が自分で管理する鍵でデータを暗号化する仕組みだ。チームと Claude が、同じ文書やダッシュボードを一緒に編集することもできる。PowerPoint と PDF に書き出しても、エディタで作った見た目が保たれる。管理者が認めていれば、組織の外の人とも共有できる。
Claude Design は Claude の中に移った。単体のサイトの終了と移行の手順は、単体版 Claude Design の終了を伝えた記事にまとめている。
年表で見ると
Claude の中で文書やスライドを作る機能は、2026年9月16日の Cowork とチャットの統合で加わった。発表によると、Design もこの日から Claude の会話の中で使えるようになった。
同じ2026年10月8日には、単体版 Claude Design を12月14日に終える告知も出ている。告知から終了までは67日だ。
TRAIL の年表で、Claude の出来事は2026年9月に6件だった。10月は基準日の20日までで16件ある。
同じカテゴリで比べると
対話型AIの比較表に並ぶツールでも、資料づくりの機能が続いている。
| 日付 | ツール | 出来事 |
|---|---|---|
| 2026年9月29日 | ChatGPT | ChatGPT Space と Pages を公開 |
| 2026年10月9日 | Microsoft Copilot | Copilot アプリの中で Office を使えるように |
| 2026年10月16日 | ChatGPT | ChatGPT で共同編集できるスライド機能 |
ChatGPT は2026年10月16日に、共同編集できるスライド機能を出した。Microsoft Copilot は10月9日に、アプリの中で Office を使えるようにした。Frontier の顧客向けに順次提供している。
誰が、いくらで使えるか
対象のプランは機能ごとに違う。Claude Dashboards は有料プランで、Claude Motion は Team と Enterprise で、どちらもベータとして使える。Claude Docs、Slides、Design は、Free を含むすべてのプランで使える。
Enterprise では、Dashboards と Motion は初めは無効になっている。管理者が組織の設定の Artifacts で有効にする。Docs、Slides、Design は、10月15日に既定で有効になると発表されていた。それより前に管理者が有効にすることもできた。
追加料金について、発表は何も書いていない。TRAIL が記録している Claude の料金は、Pro が月$20、Max 5x が月$100、Max 20x が月$200だ。Team Standard は1席あたり月$20(年払い)、Team Premium は1席あたり月$100(年払い)である。日本の顧客には、2026年4月1日から10%の消費税が別にかかる。
まだ分からないこと
Dashboards と Motion がいつベータを終えるかは書かれていない。利用量の上限や、追加料金の有無も示されていない。Motion で作れる映像の長さの上限も分からない。日本語で使うときの扱いにも触れていない。
次に見るもの
発表は、連携先が増えると予告している。Dashboards の送り先には、Databricks Genie、Looker、monday.com、Tableau が加わる。Motion の編集先には、Canva と Captions が加わる。どちらも時期は示されていない。
