ElevenLabs の音声エージェント向けAI「Eleven Realtime」公開 料金は未公表
ElevenLabs は2026年10月20日、音声で話すAIエージェント向けの Speech to Speech モデル Eleven Realtime を公開した。前のモデル更新から22日後で、料金は未公表だ。
TRAIL の年表(重要度2以上)から作成。2026.10.20 まで。
- ElevenLabs が2026年10月20日、音声で話すAIエージェント向けの Speech to Speech モデル「Eleven Realtime」を公開した。
- 低コスト向けの「v1 Mini」と、複雑な作業向けの「v1 Max」の2つがある。
- ElevenAgents と Realtime API で使える。料金は発表に書かれていない。
何が発表されたか
ElevenLabs は2026年10月20日、音声エージェント向けの新しいモデル「Eleven Realtime」を発表した。Speech to Speech は、話しかけられた音声を受け取り、音声で答えるモデルのことだ。発表によると、各モデルが1つで完結した音声エージェントになる。
これまでの音声エージェントは、音声認識、話の区切りを見つける仕組み、話す順番の制御、文章を作る LLM(大規模言語モデル)、音声合成を、部品ごとに選んで組み合わせる必要があった。発表は、この組み合わせ自体が1つのプロジェクトで、調整にも手間がかかると説明している。
2つのモデルの違いは次のとおり。どちらも90以上の言語に対応し、ElevenLabs の音声ライブラリにある1万7,000以上の声を使える。
- Eleven Realtime v1 Mini:低コストで自然な会話をするためのモデル。AIアシスタント、教師役、対話するキャラクターに向く。発表は、ほとんどの用途で足りるとしている。
- Eleven Realtime v1 Max:複雑な作業向けのモデル。顧客対応、見込み客の選別、手順を踏む複数段階の作業に向く。
性能の数字は、すべて ElevenLabs の発表による。発表は、第三者機関の Artificial Analysis が2つのモデルを評価したとしている。音声で1,000問の推論問題を出す Big Bench Audio の正答率は、v1 Max が98.8%、v1 Mini が75.9%だった。応答が始まるまでの平均時間は、v1 Max が0.57秒、v1 Mini が0.62秒だという。道具の呼び出しを伴う課題を終えられた割合は、v1 Max が87.1%、v1 Mini が60.3%で、発表は道具を多く使う用途に Max を勧めている。
既存のコードで試せることも、発表の要点の1つだ。 Realtime API は OpenAI の Realtime API と互換で、接続先とモデル名を変えるだけで試せると発表は説明している。
年表で見ると
基準日は2026年10月20日だ。TRAIL の年表で、ElevenLabs の1つ前のモデル更新は2026年9月28日のEleven v4 と v4 Turbo の公開で、今回はその22日後になる。年表にある直近12件のモデル更新(11区間)では、間隔の中央値は59日、最小は2日、最大は113日だ。
出来事の数を月ごとに見ると、2026年9月は10件、10月は20日までで8件ある。7月と8月は0件だった。
TRAIL の年表では、今回の22日は、直近12件の中央値59日より短い。
同じカテゴリで比べると
TRAIL の音声カテゴリの比較表には、ElevenLabs のほかに Suno などが入っている。重要度2以上の出来事で、直近45日のものを並べる。
| ツール | 直近のモデル更新 | カテゴリ内の直近の出来事 |
|---|---|---|
| ElevenLabs | 2026年10月20日 Eleven Realtime v1 Mini / Max | 2026年10月20日 Eleven Realtime を公開 |
| Suno | 2026年9月9日 v6 | 2026年10月1日 Speech(ベータ)を公開 |
Suno は2026年9月9日に v6 を公開し、10月1日には Speech(ベータ)を公開した。ElevenLabs と Suno を2つだけ並べた比較もある。
誰が、いくらで使えるか
使い方は2つある。1つ目は ElevenAgents で、エージェントを作るか既存のものを開き、ドロップダウンから Realtime モデルを選ぶ。発表は、こちらを推奨している。電話、ウェブ、WhatsApp、CCaaS(コンタクトセンター向けのクラウドサービス)の各チャネル、ワークフロー、ナレッジベース、ガードレール(逸脱を防ぐ制限)、テスト、監視がそろっている。
2つ目は Realtime API だ。発表によると、API は WebSocket のみで接続し、OpenAI の Realtime API の仕様に従うため、OpenAI の SDK がそのまま使える。WebRTC で組んだ連携は、先に WebSocket へ移す必要がある。また、API は ElevenAgents とは別に動く。チャネルやナレッジベースなどが必要なら、最初から ElevenAgents で作るよう発表は勧めている。
対応は90以上の言語だ。発表は言語の一覧を載せておらず、日本語が含まれるかどうかは本文から確かめられない。
料金は、発表に書かれていない。Eleven Realtime がどのプランで使え、どれだけのクレジット(ElevenLabs で利用量を数える単位)を使うかは分からない。
まだ分からないこと
- Eleven Realtime v1 Mini と v1 Max の料金と、クレジットの消費量。
- 対応する90以上の言語の内訳と、日本語での品質。
- ElevenAgents と Realtime API で、料金や使える範囲に差があるか。
- 評価に使った条件の詳細。数字は発表に載ったものに限る。
次に見るもの
発表は、ElevenAgents のドキュメントと、OpenAI の API との違いをまとめた移行ガイドを案内している。